連作歌詞No.2

雨間 京_あまい けい

第1曲 夢と幻想

卵の味さえ 種の香りさえ

暗い森に入ったみたい 影が腐らせる

 

草むらをかき分けて 入り口で立ち止まって

拾おうとした何かのことも ああ また 忘れてしまうの


ただれた両手は 黒い布の下

うずく 僕の拍動で

何も握れないから

同じ体温で握ってくれる あの手の

抱えた夢 支えたい




呼吸いきの仕方さえ 拍動のリズムさえ

忘れた少女が辿り着く 僕の後ろへと


銀と赤の新世界 入り口に立ち塞がるよ

護ろうとした誰かのことは ああ まだ 覚えているから


腐乱した幻想は 茶けた地維ちいの下

うごめく 僕の体重で

何かを乗り越えたい

踏みつける脚がぜてしまう その前に

抱いた夢 叶えたい

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る