日没

ねえ、ヒツジの絵を描いて。

と、王子さまに言われたら、私きっと、描いてあげれない。ウワバミに飲まれた象の絵だってわからない、花のトゲがなぜあるのかさえわからない。私もう大人になっちゃったらしいんだよ。

3本のバオバブの樹だって、ほったらかしにして、星を破裂させてしまう。気づいた時にはもう遅い。

でもね、王子さまと同じように、一丁前に、43回も日の入りを見るんだ。椅子を少し動かしただけで、私のとこも、すぐ日の入りが見えるのだ。よっぽど悲しくって仕方ないのだ。悲しいときって、日の入りを見たくなるものだから。大人でも子供でも。そうでしょう、ねえ。

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