よすが

とにかく言葉を連ねて

慄きも寒さも

愛さなければならぬと念じ

恐ろしくとも

そう感じさせぬ態度を

貫かなければ

わたしは

ここに立っていなければ

泣くなんてとんでもない

上を向いて

前を向いて

二度と倒れてはいけない

いけないのに

ああ、倒れたい

倒れてしまいたい

寄りかかる木さえ

ないのだ

わたしは

よすがとなるのだ

倒れてはならない

気を確かに

わたしは

よすがとなるのだ

倒れるな

その足で踏みしめなければ

わたしは

人の死の上に立って

生きているのだから

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