第758話ハヅル博士とトリス氏

ジキル博士とハイド氏ではないが、僕は会社では「ハヅル博士とトリス氏」のようなもの。

普通のメガネをしていれば、目尻の下がった一見優しそうな中年。

しかし、目の保護の為にサングラスをかけると人相の悪いオッサン。

会社で一番の元ヤンキーは、

「ハヅルさんが、グラサンかけてスーツ着てると、その筋の人にしか見えない」

と、言う。

僕は笑いながらタバコを吸っていた。

そうか、僕はそんなに人相が悪いのか?と、思った。

だが、僕はヤンキーとは程遠い。人を殴った事など1回も無い。

息子さえも、殴って叱った事はない。

暴力は絶対にいけない。相手に恨みしか残さない。

だが、嫁さんは息子も僕さえも鉄拳制裁。


今日は失敗した。天気予報を信じて、傘と普通のメガネだけ持って会社に行ったら、晴れている。

仕事も目を使うので、LEDライトが眩しく周りが白っぽく霞んで見えた。

転職活動はしばらくは出来ない。

何を狙うか?職種を決められないからだ。

絶対に障がい者枠でないと仕事出来ない。通院もあるし、服薬の副作用もある。

目が悪くなったのは、副作用だ。

だから、免許はあるが自動車の運転はしてはいけない。

万が一の為の免許だ。

明日は木曜日。明日頑張れば翌日は、花金。

昼間は優しいハヅル博士、夜は悪玉のトリス氏。

土曜日は、何をしようか?

パチンコは打てないし、酒は日曜日に飲む予定だし。

まぁ、パチンコ屋で1万円勝負してみたいけど、昨日は痛い負け方したしなぁ。

よし!1万円勝負だ!

勝って、日曜日の食事会代にしようか?

いかん、いかん、夜はトリス氏だから悪い事しか思い付かない。

早く、寝よう。


本日の読み切りエッセイ、これまで!

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