第661話フレンチビストロ

階下の店は、4年ほど前に出来た。ずっと、ワインを出す、パスタ屋だと思っていた。

ひょんな事で、この店の内容をスマホで検索したら、フレンチ料理屋だった。

行ってみたい。しかし、完全予約制で、予算6000円〜9000円。気軽にフランス料理が食べれて、ワインを楽しむなら安い。

しかも、ジビエ料理を出すそうな。

僕は田舎モンだから、ジビエにはうるさい。

キジ、野ウサギ、カモ、イノシシ、鹿。

近所の猟師が獲物を得て、枝肉をもらい調理していたのは僕。

僕は高校2年生から、たまに実家に帰りジビエ料理を家族に振る舞うのが趣味だった。

野鳥は独特のニオイが出るが、十分にで手を加えるとかえってニオイがクセになる。

うさぎは煮込みが甘いと噛み切れ無い程硬くなるが、柑橘類と一緒に長時間煮込めば美味しくいただける。

イノシシや鹿などの調理は比較的簡単だが、やはり野生の肉なので、嫌いな方は無理だろう。イノシシは皮が旨いのだ。

鹿は切りながら変色を防ぐ為に塩水に浸ける。

イノシシと鹿をキャベツ、玉ねぎ、ニンニクを20片ほどを一緒に鉄板で焼いて、酒を(日本酒でも、芋焼酎でも)まぶして、フタをして蒸し焼きにすると、ものすごく美味しい焼き肉になる。タレはお好みで。

だから、このビストロでどんなジビエ料理をだすのか?

来月、給料をもらったら予約してみようと思う。

美味しいワインも飲みたいし。

焼き鳥屋ばかり行く、食通ぶった男ではない。

実際に食べて新ジャンルを広げるのが羽弦トリス風。

ワインは普段飲まないから、あんまり分からないが、ファミリーレストランのワインより美味しいなら合格。

僕は、最近はワインを勉強しようと思い検索していたら、階下のビストロの名前を発見したのだ。

まずは、安フレンチで舌を鍛えたい。

おしゃれなお店でガラス張りで、女性客が多い中、デブでサングラスの中年がワインを飲む。考えるだけで、恐ろしい。

オーナーシェフに電話して確認してから、店に行こうかな。

果たして、ここのジビエ料理の味と構成、添えるワインに合格点を出せるかどうか?


本日のオマケでした!

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