他人に寿命を分け与えられるシステムが構築されました。
ついに人類は到達した
愛する家族
親友
手の届かない高嶺の花へ
命分け与えるシステム
愛し合う二人は
互いさえいればいい
平等に
等しく
均等に
命分け合った
生まれた日は違えど
終わりは同じ
美しいおとぎ話
彼はトップスター
今日も世界中から寿命が送られる
いつまでも
全盛期
愛され続けて
何世紀
「ずっと応援しています」
”ずっと”っていつまでだろう
ある男はかなわぬ片思いをしていた
寿命が送られました
届く通知
困惑する彼女
遠くから眺め
話しかける勇気はなく
パタリと止んだ通知に
彼女はひとり涙を流す
彼は誰にでも分け与えた
苦しむ人を見過ごせない
騙しとられても
あの人が元気で良かったと笑った
彼の命は短かったが
人々の記憶の中
今も生きている
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