【再掲】06  赤か黒か、運命か








  確実に……仕留めたはずだった……。


 そう確信したにも関わらず、望みとは裏腹にして勇者が息を吹き返したのだ。


 ごく稀に、ヘッドショットを受けながらも生存した例はいくらかあるが、もしそうだとしたら?……ああ、悪運の強い奴だな。

いや、運が悪いのはお互い様か? HAHAHA!


 にわかに信じがたい……戦闘終了後、もう一発頭に撃ち込んでいるんだぜ?


 2発の銃弾を受けて生存?……全く、ジーザスのクソッタレ!


 俺の確信を慢心へと転げ落とした化け物め……もがき苦しみながらもなお、何故魔王の前で生に執着するのだ?


 勇者の滅びこそ我が安寧。半端な覚悟で挑み、死に損なった気分はいかがだろう?


 奇跡なんて綺麗事の裏側に叩き落とされた英雄よ、非情かつ無情な現実を前にして死んでいた方がマシだった。

きっとそんな気分だと、俺は想像するけどね。


 コボルト族のチャゲを伴って現場へと駆けていけば、想像した通りの様子で鼻から軽快に空気が通り抜けたよ。


「このクソ野郎っ! よくも俺の同胞を殺って くれたな!! 同胞達の恨みだっ! 思い知れ!!」


「……ウッ……ガハッ ……」


「gehehehe……おい、そいつのうでをくれ……おれ、はらへった……」


「グールさんか、こっちの腕はもう使い物にならねぇな。おもしれえ、生きたまま食われちまえ! グールさん、踊り食いしちゃいな!」


「gehehe……おれの、どうほうもやられた。ゆうしゃ、どうほうたちのむねんを……おもいしれ……gaaaa!」


「……ヤメ……ヤメテクレ……『ガリッ!』ウワア"ア"ア"ア"ア"!!『……ボキッ……シャクッ……ゴリッ……』……ア……ガハッ……ウッ……ア"……ウウッ……」


 ジュネーブ条約なんて存在しない世界、捕虜の取り扱いなんてろくなもんじゃねーな。


 同胞を殺された氏族達から虐待されるのは仕方無い。殴打されたり、斬られ刺されはまだ良い方だ。


 生きたまま徐々に喰われていく、もはや拷問よりも酷いな……地獄へようこそ、餓鬼道を相手する気分はいかが?


 しかしだ、たった一人の勇者と僅かなお供の為に戦死者49名……流石に割に合わねえ。


 まだどことなく牧歌的だった戦争は、ゲームチェンジャーのご登場でご覧の有り様。

憎しみや狂気に支配されて踊るのも当然と言えば当然か……異邦人の俺が言えた事ではないけれど。


「魔王様、あいつらを止めましょうか?」


 うちで比較的まともなチャゲは、この光景に思わずうんざりした様子の表情を浮かべる……しかし、あいつらのフラストレーションを発散させない訳には……まぁいい、ここは俺に任せろ。


「……あぁ、俺がなんとかしよう……チャゲ、お前は手隙の者を集め、お供の死体を持ってきてくれ」


「はっ!」


 チャゲに任務を与えた次は、条約なんざ無いこの世界のカオスを盛り上げてやろうか。


「おいおまえら!」


「魔王様!……これは同胞をなすすべもなく殺された、無力な我々の抵抗です……どうかご理解を!……」


 こちらに気付いたゴブリン族の者、彼の同胞は戦死者が多かった故に理解できる。


「かまわん……しかし、グールはいつまで踊り食いしているんだ?」


「ええ、食べるのに夢中ですね……」


「あぁ、そうだな……『BANG!』……はい、止め、止め!」


「gugege …』まおうさま、しょくじ、むちゅう、もうしわけない……」


 マカロフは良い仕事をしてくれる。例え興奮状態であっても、この銃声によって正気を取り戻してくれる。


「グールさんよ……頭に2発食らって生きてる奴を踊り食いだなんて、大層無用心じゃないか?」


 この世界では魔法の杖よりも貴重なオーパーツを指し示せば、グールさんは頭を垂れた。


「gugege……うかつ、すみません……」


「あぁ、ちゃんと"手足を切断"しとけよな?」


「ga……」


 さて、ついさっきまで生きたままの勇者を食らっていたグールさんが、どういう訳なのか、思わずドン引きしていることに突っ込みをいれたいね? HAHAHA!


 さて、勇者よ……冥土の土産をくれてやるよ……きっと生き急ぎたくなるだろうけど、慌てなくて良い……ゆっくりと墜としてやるからな?───。







  まるで磨きたての鏡のように煌めく剣を手にしたその時、湧き上がる高揚感を抑えきれないまま、思わず駆け出してしまうのだろう。


 世界を脅かす魔王に挑み、やがては打ち倒すであろう。

そんな勇気ある者を讃えた賛辞、お墨付きと言う加護に唆され、抗えなかった者は、蛮勇と言うまやかしに気付かぬまま勇み足で、此方側への手招きに誘われるがまま、民衆の手の平と等しく、くるくると踊る。


 剣を振るい、奮い立つ闘志は次第に快楽をも帯びていく。


 幾度となく振るった剣で浴びるような返り血を吸えば、一歩、また一歩と気付かぬまま、自ら産み出した赤黒き沼の中へ、深みへと嵌まって行くのだ。


───此方側へようこそ。


 厚塗りの血化粧を纏った剣は、かつての輝きを失い、鈍色の鉛のように重くのし掛かり、進み続けた先で心裏腹、やがて石のように固まり、まるで親友のようだった高揚感も、何も告げず葉風のように去っていく。


 ふと我に返れば何も残らず、盆に帰らず、錆びた刃を握りしめたまま溺れているのだ。


 そう、目の前に対峙する勇者一行もその例に漏れないだろう。

握りしめた剣は、震える手から離れてくれない様子だ。


 俺を前にしてなに呆けて突っ立っているのか、それとも単に疲労困憊なのか?


 我々に牙を向けた不意の遭遇戦から、敵情把握を務め、過去最大の脅威であると判明した勇者一行を相手にした。

これ以上損害を広げないよう、接触を保ちながらも交戦を避けるように伝達、時間稼ぎに徹し、こちらに誘導する作戦の結果は面白いくらいハマったようだ。


「ようこそ、俺の城へ……剣を持ったまま押し入って何の用だ? お前らは強盗か?」


「……に、人間?」


 俺は魔王と呼ばれているが、一応心も身体も人間だ。全く……失礼な奴だ。


 震える手で剣を握りしめた少年か……ったく嫌だねえ、戦争ってものは。


 半端な覚悟すら出来てないクソガキを、ずぶの素人を「勇者」と称えて送り込みやがって。


「そうだ、俺はお前らと同じく言葉を話し、同じく血が通った人間でもある……もちろん個としての心もあるんだ……ところでよ、お前、さっきの質問に答えろよ? やっぱりただの押し入り強盗か? 金ならやらんぞ?」


「……違う、お、俺は、選ばれし勇者……お前が、まっ、ま、魔王なのか?」


 強盗だった方が遥かにマシだったよ、『BANG!』と撃てば終わりだからな、HAHAHA!

その点、質問に答えてくれただけ会話が進む分、マシなのか?


「そうだ、魔王と呼ばれている……それで、選ばれし勇者よ……お前……」


 沈黙の中、今か今かと俺の言葉を待つなんて律儀な奴らだ。

ああ、最高だね、HAHAHA!

俺から最高のプレゼントを送ってやろう!


「……人を殺したこと、あるか?」


 張り詰めていた空気がざわめいた、勇者どころかお供までもがピクリと動いた…あぁ、これで負けることはなさそうだ。


「あっ、あるわけ無いだろ!? 勇者である

俺がそんなこと!……あるわけ無いだろ!?」


「ほう、俺はあるよ。それも何度も数え切れない程にね?……で、その返り血は?」


「こ、これはその……ま、魔物を、やっつけたんだ……」


 ……予想通りと言うか、こちらをいつでも攻撃できると考えてすらもいない、逆もまたしかりで実戦経験の無いただのクソガキだ。


 親友のようなカラシニコフは臨戦態勢、こちらはいつでも撃てる。油断なく揺さぶって行けば簡単に崩せるだろうな……。


「へぇ……人の言葉を話す奴を?」


「うっ!?……あ、あれは魔物だろ!?」


「人の言葉を話せばさ、自分達と少し違っても……例えば肌の色や目の色、毛色と同じく、やっぱり人と変わらないんじゃないか?……おい、人殺しになった気分はどうだ?」


「ひいっ!?……あ、アレハ……ヒトジャナイ……」


 おっ、効いてる効いてる。もっと揺さぶってやらんと面白くない、続けよう。

……そうだな、果たしてこの先の話は、ただのクソガキに共感出来るかな?


「その剣で人を殺した時、手から伝わる感触はどうだった? 気持ち良かったか? あぁ? どうなんだよっ! 答えろよっ! 選ばれし人殺しのy「やめろ!」……おい、人の言葉を遮るなよ?」


「あぁ……あっ……あれは、人じゃない、人じゃない、人じゃない、ヒトジャナイ……」


 これはこれは、人殺しと罵ったら取り乱してこのザマだ。


 いくら魔物相手とはいえ、言葉のわかる人型じゃあメンタルが参ってこうなるよな。

よう、在りし日の少年兵よ、童貞を卒業した気分はどうだい? HAHAHA!


「まぁいい……で、お前が殺したあいつらは……何て言ってた? 人と同じく『死にたくない』って言ってたか? 助けを乞い泣きながらすがり付いてきたか? 武器を捨てて命乞いをしたか? 生存を諦めて無謀な突撃をかましたか? 俺の事を思う忠義者だったか? あるいは仲間思いだったか? それとも最期まで家族の事を想って逝ったか? 恋人や母親の名を叫んで逝ったか?……おい、耳を澄ませよ? あいつらの声が聞こえて……「うるさい! だ、黙れ!」……なんだ、図星じゃねえか?」


「お、おれは……俺は……人殺しじゃ……ない……勇者だ、選ばれし……ユウシャ…オレハユウシャ……ヒトゴロシジャナイ……」


 ああ、俺の部下たちも相当善戦してくれたようだ。どうやらこいつは、PTSDを発症しているようだね……どれ、俺が診てやるよ?


「まぁいい、それでお前……その震えた手はどうした? 剣を握ったまま、手が笑ったまま固まっちまったか?」


「……あ、あぁ、まるで呪いの装備みたいだ……魔物を斬ってからずっと離れn「治してやるよ?」……え?『TANG!』……えっ?……え?」


 本当、カラシニコフは良い仕事をしてくれる。


 剣を握りしめたまま震える手を、自らが生み出した呪いから解放されたそれは、ポロリと石床に落ち、鈍い金属音を響かせた。


「うわっ、うわわわ!! 手が! 手が!?」


「「「勇者様!?」」」


 漸くお供達も言葉が出てきた。淀んだ空気に呑まれていたのかわからんが、いくらなんでも遅すぎるだろ。


 あまりに反応が無いからマネキンかと

思ったよ? HAHAHA!


「どうだ? 呪いが解けて軽くなっただろ?」


「……ふ、不意打ちとは卑怯だ『TANG!』───」


 何か叫んだプレートアーマーの男は、顔がまるで熟したザクロのように弾けて何も語らず、語れず、前のめりに倒れて小さい地響きを立てて動かなくなり、自らの血溜まりに溺れたかのようだ。


 戦争をやりに来て不意討ち、卑怯と叫ぶ余裕なんてないだろう?


 さぁ、次だ。


『TATANG!』


「ぐっ、ぐがあああああ!!」


 杖を持った法衣の男は、骨盤付近、左肘に合計二発を被弾した。骨が砕ける音が生々しく、思わず悲鳴が上がった。支えを失った身体は上半身の重さに耐えきれず、切り込みを入れた生木がへし折れるように音を立てて前へと倒れた……おい、その杖はどうした? 身体を支えろよ? HAHAHA!


 ま、出血具合を見るに、そのうち静かになるだろう。


「ひぃっ!?……勇者様!? ま、魔導師先生!? い、今すぐに回復魔法を!……」


 聖職者の女性は、この状況でも役割を全うしようとしている。プレートアーマーの男は助からないとトリアージしたのか、良い判断している。うちにも欲しいくらいだ。


「俺はいいから! 早く先生を『TANG!』───」


「ゆ、勇者様!? いっ……いやぁああああ!!」


 クソガキも最期ぐらいは勇者らしかったな、頭を撃ち抜いたから流石にもう助からんだろう。


「おい、"回復魔法"とやらはどうした? まだ助かるかもしれないぞ? HAHAHA!」


「い、嫌だ……殺される、し、死にたくない……シニタクナイ……タ、タスケテ……カミサマ……ママ……」


 一瞬だけ見せた判断力を褒めた俺が馬鹿だったよ? 聖職者の女は腰を抜かしてへたりこみ、回復魔法を忘れたのか、代わりに無意味な言葉を念じるように呟くだけ。


 助けを呼んでもうちの同胞しか来ねえぞ? HAHAHA!


 あれだけ叫び喚いていた法衣の男は静かになった。

自らの血溜まりに溺れたプレートアーマーの男はもう何も語らない。

聖職者の女は動けない、立ち上がれないので拘束しよう。勇者は……念のためもう一発頭を撃ち抜いておくか。


『BANG!』


 カラシニコフにセーフティをかけ、銃身を左側へ向けてスリングに身を任せ、マカロフに持ち替えてトドメ、または死体撃ちか……まるでトマト祭りを楽しんだかのような顔にイメチェンだ。HAHAHA!


 石畳に転がる相手に向け、威力の強いカラシニコフを至近距離で撃つのは危険。弾が貫通して跳弾する恐れがあるのだ。

……さて、戦闘は終了した。


 聖職者は捕虜として扱ってもいいか?……とその前に質問だ。


「おい、聖職者!……ジュネーブ条約って知ってるか?」───。







「……なるほどな、お前の説明がすんなり耳に入るなんて驚いたよ」


 無駄に長くてつまらん講釈を垂れるクソッタレも学習したのか、こちらの求めた問いになるべく簡潔に答えてくれた。


 おかげでイレギュラーな睡魔に誘われることなく、必要な睡眠時間はベッドインしてからになるだろう。


「はぁ!? あんた馬鹿にしているの? 片手に銃、もう片方に人間の生首を持っていきなり何しに来たかと思ったら、勇者について教えろ? その生首が勇者?……あぁ、狂ってる、狂ってるわ。あんた、頭いかれてるでしょ?」


 ジーザスのおつむの事は平常運転、この勇者の生首は手土産のようなもの。おかげでいい情報を得られたよ。


「選ばれし勇者と自称したただのクソガキ、まぁ分不相応な力だったけどな。何はともあれ、俺は勇者というものを知らねぇ。何か知ってそうなお前に首実検を依頼するのがちょうど良いと思ってね?」


「……天界を冒険者ギルドか何かと間違えていないかしら?」


「他に何がある? ギルドに持っていく意味もないし、このまま首を送り返しても、しらを切られるだけだろ?」


「ま、まあ、そうね……あなたの集めた情報通り、間違いなくここ最近現れた選ばれし勇者よ。クレイジーサイコ野郎を相手にしちゃったがために、生首にされてもう復活すら出来ないなんてね。ほとほと同情を覚えるわよ……」


 同情を覚えてくれるならば、うちの死傷者に対してもそうして欲しいものだ。


 ともあれ。


 勇者の首一つで得られた情報は宝の山、天界からしたら無能な働き者と言っていい。

"自称"見習い女神のジーザスを尋ねて正解のようだな。


 今後もお世話になるだろう。こちらに有益な情報を提供してくれる限りは、ね。


 アレなおつむも少しは成長したのか、ちゃんと質問に答えてくれて良かったよ……なんだか勇者の生首みたいに青ざめた顔をしていたけれど。


「ま、質問に答えなかったら次はお前だってだけの話さ、HAHAHA!」


「ひいっ?!……くっ、クレイジーサイコの相手をする私の身にもなりなさいよ!?」


「あぁ、そんなサイコ野郎がいたら流石の俺でも引くわ……「あんたの事を言ってるの!!」……えぇっ、俺!?」


「当たり前よ! 生首片手にゲラゲラ笑うあんたがイカれポンチのサイコ野郎じゃなきゃ何だっていうのよ!? あんた野蛮よ!! 粗暴よ!! 最低最悪、蛮族そのものよ!!」


 ……蛮族呼ばわりとは随分ひどいね。

東方の蛮族の末裔だけに、もしかしたら誉め言葉かもしれないけれど。


「あ、そうだ……話変わるけどさ、俺の前世の歴史なんだけどさ」


「唐突に何よ!?」


「ああ、最後まで聞けって? 手柄首を取るのは前世も今も変わらないんだが、それを語るうえで伝説があるんだ」


「全然話が変わってないわよ!!」


 言われてみれば確かにそうかもしれないが、気にせず続けよう。


「ある高名なサムライがいてな、打ち取られて晒し首にされてしまった。しかし、その首は全く腐らず、まるで生きているかのように目を見開いていたんだ」


 比較対象として勇者の生首をジーザスの眼前に突き出せば、思わずたじろいで尻餅をついてしまった。


「きゃっ!!……なっ、何するのよ! びっくりしたじゃない!?」


「で、こいつは?」


「……目を閉じているし、どうみても死んでいるわ」


 選ばれし勇者も前世の伝説には及ばないようで一安心。


「うむ、続きだ。その首は笑ったり自らの胴体の在りかを尋ねていたとか……」


「何にも感じないわ。もしも生きていたら、何かしら強い魔力の残滓が残っているはずよ?」


「なるほどね、もしかしたら俺の前世にも魔法があったのかもな。そしてその首は空高く飛んで行ったのさ」


「ええっ……怖っ、あんたのいたジャパンはどんだけ物騒なのよ?」


 俺もそう思う。もしかすると、もう一つの平家物語がやがて、未来の帝都を揺るがしたのかもしれないね。


「まぁそんな話さ、そうならないためにも、俺からジーザスに頼みたい事がある……良いか?」


「……なによ? 銃と生首を持った相手を前に拒否権なんてあるわけないでしょ?」


「HAHAHA! その通り! 聞き分けの良い子は嫌いじゃないよ!」


「もう……変なお願いだけはやめなさいよ?」


 変なお願いとはなにかは聞かない、そもそも無茶な要求なんてしないからね。


 わざわざ彼女のところに出向く程のお願い事なんだから、そう邪険に扱わないで欲しいものだ。


「あぁ、魔王に挑んだ勇者達。彼らの為に冥福を祈ってくれないか?」


 仮にも女神なんだからね、祈るだけいいだろ?


「……変なの」


 主よ、二度と我を辱しめることなかれ。

御業により我を救いたまえ。

我に耳を傾けたまえ。

主は我の要塞なり。

悪しき者の手から我を救いだしたまえ。

主は我が希望なり───。




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