第36話 2022年12月8日

 君があの子に軟禁されて2週間が経とうとしている。私の事なんて忘れてしまったのだろうか。軟禁と言い切るには早いかもしれないが、連絡がほとんどつかない。四六時中あの子と一緒にいるらしい。君は何をされるか分からないから何もできないと言う。

 自分の居場所がどこにもない気がすると、最後に会った日に君は言っていたよね。

君が見つけた居場所はそこなんだろうか。

 いつだって私は君に会いたいのに。一瞬でも好きかもしれないと思った私は、君に完璧な友情を向けているとは言えないかもしれないけど、それでも親友だと思って、いるのに。

さすがに少し寂しいなと思ったり。

 君が健やかに過ごせるなら、私は何だってするのに、どうして君は、少しだけ鬱陶しそうに返信をするのだろうか。

 私の幸せな話が聞きたいと言っていたから、それをすれば君は元気になるのだろうか。それとも、私でもいいと冗談交じりに言っていたから、恋人になろうと言ったら君は元気になるのだろうか。それとも、私が普段と変わらず何も無かったように接していれば君は元気になるのだろうか。それとも、もうずっとこのまま無事かどうかも分からない君の返信を待ち続ければ君は元気に、また一緒に遊びに行ってくれるだろうか。

 私たちはまた、最後に会った日のように話ができるのだろうか。

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