第2話 2022年8月30日

ピッピロピロピロー、ピロピロー


夜も深くなった帰り道、我が家が位置する団地の中を歩いていると、横の家から何かの電子音が聞こえてきた。家電だろうか。

向かい側のあまり手入れのされていない公園は濃いオレンジ色の街灯で照らされ、伸び放題の雑草と木々を、靄のように幻想的に浮かび上がらせている。


この幻想的な光景に不釣り合いな電子音のBGM、真っ暗な空と道、何かホラー映画のワンシーンのようだった。


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