桜咲ク時、十ノ人 ~現代ドラマを書きたかった

8日目-1 ほ、ほーるりーだー！？

「あ、今日から松岡さん復帰だよ」

「「………！！！」」

　店長は衝撃の一言を言いました。まさか、あの松岡さんが復帰するとは……！

「おー、松岡さん帰ってくるのか」

「ちょっ、先山さん！何でそんなに落ち着いてるんですか！」

「そーだそーだー……」

「いや俺はお前らみたいにミス多発しないからなぁ……。まぁ、怒ったら怖いのはわかるけど」

「「裏切り者め……！」」

「働き者と言え」

「あはは……でも、松岡さんに叱られないようにするのを一つの目標にしてもいいかもね」

「……なるほど！」

「えー、面倒だけど……お客様の為ならしょうがないか……」

「うんうん、その心意気だよ。それじゃあ気合を入れるために、いくよ……？」

「「「えいえい……」」」

「「「おーー！「おはようございます」

　……あ、松岡さん。

「お久しぶりです、松岡さん！」

「十時ちゃん！元気してたー？あ、もしかしてミスしちゃったとか……？」

「い、いいいいえいえいえいえ！とんでもない！ミスなんてそんな……！」

(((焦りすぎて変なことになっとる……)))

「そっかー、もしお客様に迷惑かけてたら針千本飲ますところだったよー」

「あ、あはは……」

　……笑えないなぁ。

　ここでホールリーダー、松岡（まつおか） 愁香（しゅうか）さんについて。

　ここに勤めてもう十年近く働いている、ベテランのお姉さん。

　細身スレンダーでキリッとした目つきから一見怖い人に見えるけど、実際は(あくまで怒ったら)めちゃくちゃ怖い人なんです。

　気さくで優しいお姉さんって感じです。めちゃくちゃ母性感じます。

　怒ったときは鬼のように怖いですが、叱っているときはお母さんのようです(叱られてる時とても罪悪感を感じます)。ホントに独身女性なんでしょうか……？

「店長もおはようございます。すみません、私が怪我したばかりに……」

「ははは、いーよいーよ。それより、ホントに怪我はもう大丈夫なの？」

「はい！全然問題ありません！」

「良かった良かった。あ、僕はそろそろ仕事に戻るよ。今日もよろしくね」

「はい！」

　店長が去ったあと、松岡さんは先山先輩の方を向いきました。

「……さ、先山くん。あのときはその……ありがとう」

「いえ、別に……」

　……。

(な、夏目さん！これどういうことですか！？)

(そ、そういえば怪我の原因何も聞いてないけど……なにかあったのかな！？)

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次回へ続く

~人物紹介~

松岡（マツオカ ） 愁花（シュウカ）

性別 女　年齢 25　誕生日 8/14

職 ホールリーダー

好きな言葉『堅忍質直』

座右の銘『自分に厳しく他人に厳しく』