降るもののべつ揺らぐ

 意味分からないで言っているでしょう?


 私はすべて お見通し


 知ったか振りは 叱咤被り


 誕生日にくれた なんじゃもんじゃさえも


 春を待たずして 枯れてしまうのだけれど




 温もりは いつも遠い


 ただ祈る程に 欲しくなる


 辛い時には こう言うでしょう


 世界の大きさを知った後には


 神々でさえも 立ち尽すしかないんだと


 でも その時あなたは


 神々しさの何たるかさえ認めてはいない




 何て素敵な靴


 何て立派な靴なのかしら


 海は重過ぎる


 それにしたって 大地は軽過ぎる


 今だから 常世ははっきりと見える


 素晴らしい このみすぼらしい帽子の影の中




 風は存在していない


 太陽は見えるけど 存在していない


 私はあなたにとってしか 存在していない


 誕生日にくれた おかしなお猿さんさえも


 明日を待たずして 天使へと退化するのだし

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る