パンドラのゴミ箱

 どう生きればいいかなんて


 そんな事はとっくに分かっている


 でも 俺の置かれた立場が


 それを許さないだけ




 そして 俺は無力


 自分一人さえ救う力のない


 死に損ないもどき


 この生命で皆が救われるものなら


 俺は喜んで差し出すのだが


 残念な事に


 そいつには 草履一枚の値打ちすらない




 気紛れな悪魔が 札束を置いて通り過ぎるのを


 腹を空かせて待つしかない


 ……わけないだろ?

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