the Nature laments

 私を傷付け


 穢した


 彼らは平気な顔で


 私を犯し続ける


 もしくは


 私を「保護する」と口にしている輩も


 その実 私自身の想いが如何程のものかなど


 心にも留めず


 ただ 自己満足のままに


 勝手な思い込みで


 私の傷を繕っているに過ぎないのです


 そのような行いを


 得意気に見せつけ


 私に 許しを乞うているつもりなのでしょうか


 彼らはまた


 自分達の兄弟をも しばしば傷付けていますが


 一方では


 その兄弟たちを「愛護する」などとうそぶく連中もいるようなのです


 そのような者達でさえ


 兄弟たちの意志すら 解してはいない




 彼らは自分達の利益しか眼中にはないのです


 私や兄弟達を思いやるかのように振る舞う時ですら


 彼らの心にある私達は


 搾取の対象としてだけなのです


 資源や 住み処や 日々の糧や


 或いは 感動や 知識や 一方的な愛やぬくもり


 それらを搾り取るための相手としてしか


 見てはくれないのです

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