ゆめ 拾参

 甲板へと出て行く


 貴方の足音を聞いて


 私は目を覚まして


 貴方が来る事を知るの


 あとはただ貴方が


 この扉を開けてくれるのを待つだけ


 だから早く来て 見せて


 貴方の愛の証を




 貴方の腕が 抱き寄せるだけで


 涙なんか 全部吹き飛んでしまう


 来る日も来る日も


 貴方の名前を呼び続けてた


 それはもう 長い間


 いつか 貴方について行く


 たとえ 私の方を振り向いてくれなくても


 貴方はどうするのかしら


 これって夢じゃないよね……?




 私の目を見て


 しばらく抱き締めて


 少し緩やかに


 髪をといて……


 貴方の言った事


 私は忘れない


 「俺たちの気持ちは同じはずだ


 この道を行こう」 だって


 どうして その手を取らなかったんだろう


 あんなにも 貴方の帰りを望んでたのに


 ……実を言えば


 貴方の事疑ってたかもしれない


 あの刻は




 でも 今はついて行く


 貴方がいつも見守ってくれているって 分かってるから


 もう 迷わない


 私達二人 ただ真っ直ぐ歩いて行こうね

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