紙とペン

ゆめをみる


空を飛ぶゆめ、海を泳ぐゆめ、魔法を使うゆめ、剣を握るゆめ、パイプ草を吸うゆめ


鳥になるゆめ、魚になるゆめ、魔法使いになるゆめ、剣士になるゆめ、探偵になるゆめ


文字の羅列でなんでもできる

文字の羅列でなんにでもなれる


ふと、顔をあげると


ちっぽけな部屋のちっぽけな世界が広がっていた


翼もヒレも杖も剣も助手も必要なかった


この世界で生きる私は

人間だし、

骨格は変えられないし、

身体能力に限度があるし、


この部屋のあるこの世界は


科学で説明がつくし、

戦国時代じゃないし、

おまわりさんもいるし、


翼もヒレも杖も剣も助手も必要なかった


でもね、


自分の力でなんでもできる

自分の力でなんにでもなれる 


ちっぽけな世界は

そういう世界でもあった

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