四日目

 目が覚める。体を起こす気力がない。昨日と同じ二階建ての家。昨日と同じ街並み。隣の家にいるのも昨日と同じ女の子。なんだかつまらない。何もしたくない。

 もっと色んな風景が見たい。もっと別な人と話がしたい。今の体にも飽きてきた。

 こんな町から飛び出したい。こんな体から飛び出したい。

 僕は家を出ると、無我夢中で駆けだした。走り続けて、へとへとになって、どれくらい進んだかなと辺りを見回したら、大して景色は変わっていなかった。

 僕は落胆した。とぼとぼと元の場所に歩き始めた。

 やっぱり駄目だ。こんなに重たい体を引きずっていてはどこへもいけない。

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