第42話実の親

マー君は、静岡から横浜に向かった。


父が渡してくれたメモを頼りに。


あるボロアパートを見つけた。

そのボロアパートに見覚えがあった。


薄そうな扉を叩いた。


部屋の中で何かが動いた。


「どなた?」


とネグリジェを着た女が出てきた。


「良い男だね。」


「親父は、どこだ?」


「あんたもしかして‥‥マー君?」


「そうだよ。母さん。あんた達に散々、虐待受けたマー君だよ。わざわざ訪ねて来たんだ。お茶のひとつでも出してくれないか?」


母は、動揺していた。


母を、突き飛ばしマー君はアパートの中に入った。


部屋は、ごみ屋敷だった。


中年男が上半身、裸で起き上がった。


マー君は、男の顔面を殴った。マウントをとり殴り続けた。


「おい!虐待してた子供に殴られる気分はどうだ?お前が昔、裏に手を回して俺を同僚にリンチさせたのは分かってんだよ!」


父親をマー君は殴り続けた。


そして逃げ出そうとしていた母親の顔を思い切り殴った。


2人とも重体となって警察にマー君は通報した。


手の甲が血だらけになった。






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