第2話 アンチ・ソウル
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「影洋ちゃん。あんたも影が二つもあるんだねえ。あんたも親と同じなんだなあ」
「……うん。二人はとっても仲が悪いんだよ」
だけど、いつだったか? 薄目を開けて布団で寝ていた時に、俺の耳に聞こえた襖越しの声は、子供だった俺には生まれて初めて恐怖以外の気持ちが湧きあがった。そう、面白がったんだ。
「ああでもねえ。いつか影同士で殺し合いをしないかあたしゃ心配だよ。もしも、良い影が殺されたりしたら……」
「ああ、そうだけどもなんとかなるだよ。確かー、どこかの山には影斬りの刃があるって噂があるんだよ……」
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