第7話 株はお金のぶんどり合戦だ
株を始める上で忘れてはいけないことがある。
それは『誰かが儲けた分だけ、誰かが損をしている』ということだ。
分かりやすく言うと、参加者全員の貯金を一か所に集め、そのぶんどり合戦をしているに他ならない。
証券会社がお金を印刷して増やしてくれたり、国が援助しているなんてことはもちろんない。
世の中には株の本が大量に出版されている。
その全てが『こうして儲けた』と書かれていることだろう。
そんな本を書けちゃうような立派な人物がごろごろしている中で、一般人が同じように儲けられるわけがないと考えるのが自然のような気がする。
立派な人物が1億円儲けたということは、100人が100万円を損している計算になるのだ。
だから株をお金儲けの道具と考えるのはあまり良くないと思う。
会社の活動のために援助して、そこで得た利益を少し還元してもらうというのが株の根幹だ。
そして会社が成長してその権利を譲ってほしいという人が現れたら、お金も入るから譲ろうと思うくらいが気楽でいい。
そこを踏まえて株を売り買いしていけば、変な会社の株を買おうとは思わないから損をするリスクは少なくなる。
好きな会社の株を買って、あとは放置しておくだけで株主優待は届くし、配当金がもらえるのだから。
その二つだけで十分メリットがある。
銀行に貯金しているよりずっと儲かるのだ。
それなのに、つい欲張って売買で大儲けしようとなるから間違った方向に進んでしまう。
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