第675話 ジークセンでの合流(+簡易地図)

 王都ジークセンの王城にて、ラーフェン王国南部の奪還、解放について作戦会議が行われる。

 ルネリエル王弟、モーネ王女だけでなく、ジェロは会いたくなかったドナシアンも参加している。


「では、モーネが王都ジークセンからそのまま南、ムスターデ帝国に向かう街道を進むことにします。最後、帝国手前のナウエリスの街を解放できれば、そのまま西に向かいます。こちらの軍勢には、引き続きレジスタンスとの連携してもらうためにドナシアンが同行し、モーネの知名度を生かして、各街の解放を頼みます」

「承知しました」

「一方、私ルネリエルはジークセンから西への街道を進みます。ルグミーヌ王国の手前、ザスニッツの街でルグミーヌ王国軍と合流し、そこから南下してインラントの街を目指します。こちらには、ルグミーヌ王国にもご縁があるテルガニ伯爵の同行をお願いします」

「かしこまりました」


 漢字の“日”の一番下の線がラーフェン王国とムスターデ帝国との国境、右上の角が王都ジークセン、その下の交点がナウエリス、左上の角がザスニッツ、その下の交点がインラントのような形である。


「私の方にほとんどの将兵が来ているようですが、良いのでしょうか」

「モーネの方が実際の戦闘も多い経路であるし、帝国にも近い。それに私の方にはテルガニ伯爵がいらっしゃるから、もしかすると戦力はこちらが上かもしれないぞ」

「そうですね、それでしたら安心です」

「あぁ、これでラーフェン王国全土を帝国から取り返すことができるだろう」

「はい、国民の皆さんへの苦労も後少しで」

「いや、二等国民としての虐待は終わるが、占領されたこと、この解放戦争もろもろの復興による苦労はまだまだ続くだろう。我々も率先して頑張らないと、な」

「そうですね」

「ただ、解放が終われば国民の気持ちも前向きになるであろう。モーネ、お前の結婚と次期国王の話も具体化させないとな」

「国王の話は叔父上に、と申し上げている通りです」

「兄を止められず、帝国には幽閉されていた私では……いや、この話はまたにしよう」




〜〜〜〜〜

大雑把な位置関係:

     <コンヴィル王国>      

           モージャン−−−ガニー

           |        |

          ニースコン  「テルヴァルデ」

             \  

            ======

                \    

               ゲンベラン

                    \    <ラーフェン王国>

                   ステフェン

                       \    

                       ルスハン

          ‖              \    

<ルグミーヌ王国>−‖−−−ザスニッツ−−−−−−王都ジークセン

          ‖    |          |   

          ‖   インラント−−−−−−ナウエリス  

          ‖    |          |   

================================

                  <ムスターデ帝国>




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