第575話 ガニー東部でのドラゴン対応3
『ジェロ、トドメを』
ヴァルの合図を受け、最後として≪氷槍・改≫を多発して心臓があると思われる胸部を攻撃する。
仮死状態から復活などということがないように、恐る恐るヴァルの依代である刀で魔石を探って取り出す。流石にSランク魔物の魔石は今までみたどの魔石よりも大きく、紫色も濃いものであった。
「ジェロ様!」
仲間たちが≪飛翔≫もしくは戦馬バトルホースで駆けつけてくれる。
気が抜けたジェロは立ち上がる元気もないが、無事である旨を、腕を振って答える。
ジェロが動きそうにないので、そこを野営場所に定めて、火を起こし食事の用意を始める仲間たち。
ジェロの一番大きい魔法の袋でもドラゴンの死体の収納はギリギリであり、中に入っていた他の魔物の死体を他の袋に移し替えるなども仲間たちがしてくれる。
その夜も、何とか残ったハイオークのレイス3体と≪石人≫ゴーレムを適当なところに放置して眠りについたジェロ。
「ジェロ様、今日はいったんガニーに帰りましょう」
「そうだね。ドレイクが何体か残っているかもしれないけれど、これだけ減らしておけばもう大丈夫かな」
夜のうちに放置したレイスやゴーレムとそれらが倒したと思われる死体の回収を行った後の話である。
「本当は、森の奥の方で落ちていったワイバーンとドラゴンの死体も回収したいけれど……」
「もう袋がいっぱいですし、それにまた次のドラゴンが出て来ても困ります!まずは街に帰りますよ!」
「はい、わかりました」
ドラゴンとの戦闘で接近を許さなかったことを怒っているのか、リスチーヌが怖い。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます