第397話 ラーフェン王国脱出

無事にルスハンを抜け出してきたレナルマン達とも合流し、モーネ王女を含めた10人が全員無事なことを確認することができた。

「ここまではひとまず無事な成功、ありがとう!」

「いえ、ジェロマン様はご無事ではありませんでした!これからは無茶をしないでください!」

「テルガニ子爵、本当です。これからは私を放り出してでもご自身のことを大事になさってくださいね」


家臣達やモーネに責められるジェロであるが、気を取り直して続ける。

「今後の話を相談させて下さい。このままニースコン方面に向かうと、追手に捕まる可能性が高くなるのと、ニースコンが既に帝国に落ちているとなると、最後の国境のところは山越えでガニーに向かうことになるでしょう。他のルートで良いところは無いでしょうか。こちらがご出身のモーネ王女殿下にお伺いできればと」

「そうですね。王都ジークセンからなら、ルグミーヌ王国、ベルカイム王国、ユニオール皇国、そしてムスターデ帝国に繋がる道がありますね。ジークセンに入らずとも、一度そちらに向かった後、別の道、例えばルグミーヌ王国かベルカイム王国に向かい、途中でコンヴィル王国に向かうのはいかがでしょうか。街道を通らないところでは魔物や盗賊の心配もありますが、この皆様ならば大丈夫かと」

「なるほど。ルグミーヌ王国はジークセンからも遠いので、コンヴィル王国に戻ることを考えるならばベルカイム王国に向かうのが良いですかね。元々の目的地でもあったので、上手くムラン伯爵達に合流できればなおさら良いのですが」

「ジェロ様、まずはこのラーフェン王国から無事に抜け出すことを目標にしましょう」

「そうだね。わかりました、モーネ王女殿下。ジークセン近くからベルカイム王国に向かうことにしましょう」

「はい、お任せ致しますのでどうぞお願いします」

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