潜入するギルド職員
第370話 ラーフェン王国へ潜入
家臣全員が付いて来てくれるという話の後、ジュリユーが冒険者クランに入るということも伝える。先ほどアンセルムの馬車で冒険者ギルドに行って新規に冒険者登録したので木級冒険者だろうが、腕は立つことは皆も知っている。
「どうやって潜入します?前みたいに商隊に化けます?」
「あんな立派な体格の戦馬たちが引く商隊の馬車も無いだろうし、アナトマさんみたいに同行してくれる本当の商人が居ないとすぐにバレてしまうだろう」
「二つの冒険者パーティーに分かれて潜入するのが妥当でしょうね。王女達は馬車ごと捕獲されたと思いますから、街道に沿って進めば各街で進路もある程度はわかるのではないかと」
「レナルマンの話のようにするとして、どう分ける?」
「正直、ジュリユーさんが絶対に冒険者らしくないから、どこかのおぼっちゃまがわがままで冒険者登録して戦場に行くときかない、だから本物の冒険者を護衛に親が雇ったという感じでどうですかね」
「う、すみません」
「となると、もともとベテラン冒険者のイド、レナルマン、エヴラウル、ジョジョゼ、コンスタン、リスチーヌのほとんどはジュリユーさん側かな」
「ジェロ様、金級冒険者のジェロ様も冒険者カードを見せると目立ちますからね。コンヴィル王国貴族の証明なんてもっとダメですし」
「皆、私は冒険者ギルド職員が本職で、その証明もありますからね。忘れていませんか?」
「では、建前上は国家と関係ない冒険者ギルド職員がラーフェン王都に向かうのに同行者が何人か。冒険者に憧れるおぼっちゃまへの同行者の2班で。ただ同じように立派な体格の戦馬なので、かなり離れて移動しないと目立ちますよね」
結局、ジェロ、レナルマン、アルマティ、マドロールとジュリユー、イド、コンスタン、エヴラウル、ジョジョゼ、リスチーヌに分かれることになった。冒険者生活をしていなかったアルマティとマドロールの女性2人だけをジェロ側にすると目立つので、男性でも体格が細い方のレナルマンをジェロ側にした。おぼっちゃまへの同行は体格が良い方がそれっぽいからである。エヴラウルとジョジョゼをわけない配慮もある。
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