バトル13:アークバトル

チャプター1

俺は、いつもどおり、街を巡回していた。

「不思議だな。あれ以来、一度も、幻衝怪が出現していないなんて。それなら、平和で

 良いんだけどな。」

俺は、パトカーを降りて、外へ出た。

「そろそろ、ピザでも食べるか。」

俺は、喫茶店に入って、ピザを注文した。

「ふーっ。食った。食った。」

俺は、支払いを済ませてから、パトカーに乗り、巡回の続きを始めた。

チャプター2

俺は、署へ連絡をした。

「こちら、激。事件、事故。ともに無し。」

「何や、激か。理解った。」

「激。それなら、戻って来て。」

「了解。戻ります。ピザ、コーヒー、カップラーメン。ヒャッホウ。」

俺は、署へ向かった。

チャプター3

一時間後。新宿駅の近く。

滅は、ホームの上に居た。

「何処から壊すか?」

そこへ、警察の人達がやって来た。

「そこの人。早く降りて来なさい。」

「うるさいぞ。邪魔するな。」

「あいつは、壊恐 滅じゃないか?」

「だったら、月虹さんに頼みましょう。」

「ふっ。じゃあな。」

滅は、地上へ飛び降りた。

チャプター4

「ギガース。大地を揺らせ。」

滅は、ギガースを召喚した。

「お任せを。震幻衝。」

ギガースは、揺れを想像して右足で、地面を踏みつけた。

「ウワーッ。キャーッ。」

「クククッ。次は、誰を使おうか。」

チャプター5

俺は、滅達の元へ辿り着いた。

「滅。見つけたぞ。」

「激。良く一人で来たな。後ろを見てみろ。」

「地震ナマズの海幻衝。」

激の後ろには、地震ナマズが居て、大津波を起こしていた。

「ウワーッ。キャーッ。」

火砕流は、炎の竜巻に姿を変えて、街中を破壊していた。

雷獣は、電波を吸収していた。

酒呑童子は、全てを狂わせていた。

「激。どうする? 邪幻衝。」

滅は、邪気を想像して術を放った。

「ウワーッ。アークブラス・・・。」

「ギガース達よ。もっとやれ。」

「ウワーッ。キャーッ。」

「止めろ。理解った。」

「理解ったようだな、激。貴様の気と幻衝力と魔力を頂く。はーっ。」

滅は、俺の力を吸い取った。

「ウワーッ。」

俺は、姿を消した。

「これで、邪魔者は、居ない。クククッ。」

チャプター6

三時間後、雷が来日した。

「激が消えただと?」

「そうなんや。全然、連絡もつかへん。」

「三時間半以上も。何かあったのかな?」

「世界中が、壊滅的な被害を受けている。何処の街も、テンやマンドレイカーだらけだ。

 きりが無い。」

「こんな事が出来る奴は、壊恐 滅しか。」

「居ないな。くそっ。こんな時に。」

雷達は、新宿駅へ向かった。

チャプター7

俺は、森の中で目を覚ました。

そこには、裂が居た。

「激。気が付いたか?」

「裂? ここは、何処だ?」

「神々の世界、ルーンさ。」

「ルーン? 北欧神話関係か?」

「違うな。人間の世界だと、別の名前で呼ばれているけどな。俺の本当の名は、ティール。

 勇者の名前だけどな。」

「俺は、何故、ここに居る?」

「ユグドラシルの前で話す。」

俺達は、ユグドラシルと言う名の巨木へ向かった。

「ユグドラシルの前で、俺を倒せ。」

「それって、どういう事だ?」

「俺の力で、お前の事を完璧に蘇生する。」

「でも、そんな事をしたら、お前は?」

「消滅する。だが、それしか方法が無い。」

「理解った。本気で勝負だ。」

「手加減は、無用だ。」

俺達は、ユグドラシルへ辿り着いた。

チャプター8

「裂。いくぞ。拳幻衝。」

「あまいな。炎幻衝。」

裂は、炎を想像して術を放った。

「ウワーッ。脚幻衝。」

俺は、裂に蹴りを決めた。

「ウワーッ。そうこなくっちゃ。雷幻衝。」

「させるか。水幻衝。」

俺と裂の幻衝術は、反発して大爆発した。

「何っ? ウワーッ。」

「へっ。どうだ?」

「幻衝変化。はーっ。」

チャプター9

裂は、幻衝怪「リッチ」に変身した。

「激。一撃で倒してやろう。全幻衝。」

リッチは、大宇宙を想像して術を放った。

「ウワーッ。裂。どうして、幻衝怪に?」

「Dr・ブレイクに改造されたのさ。お前の新必殺技を武器無しで、やって見せてくれ。」

「理解った。ブレードギラーブラフフェニックス。おりゃーっ。」

俺は、リッチを貫通し、突破した。

「くっ。これで、お前の勝ちだ。」

リッチは、裂に戻ってから倒れた。

「裂。大丈夫か?」

「相変わらず、友達思いだな。早く、元の世界に戻れ。今、滅を倒せるのは、お前しか居ない。

 蘇幻衝。じゃあな、激。」

チャプター10

俺は、白い光に包まれて、蘇生した。

「裂。お前との思い出は、忘れない。約束を果たす。見ていてくれ。」

俺は、走りながら、署へ向かった。

チャプター11

三十分後、俺は、百体もの幻衝兵と戦っていた。

「キエーッ。」

「お前達と戦っている暇は無い。」

俺は、アークパルサーをフルパワー状態にして、幻衝兵達を一掃した。

「キエーッ。」

チャプター12

俺は、アークトマホークを召喚した。

「お待たせ。」

俺は、アークトマホークに乗って、滅を探しに向かった。

「俺を使って、正解だろう?」

「ああ。パトガーじゃ、着陸出来ないしな。」

「滅なら、幕張メッセの外に居るはずだ。」

「ここからだと、三時間は、掛る。」

「その心配なら、要らない。しっかり捕まっていろよ。行くぜ。」

チャプター13

俺は、五十秒で、海浜幕張へ辿り着いた。

「一人で行くのか?」

「気にするな。ここで、待っていろ。」

「無茶するなよ、激。またな。」

俺は、走りながら、幕張メッセへ向かった。

チャプター14

その頃、滅は、幻衝力を溜めていた。

「はーっ。クククッ。これで良し。」

俺は、滅を発見した。

「滅。何を企んでいる?」

「同じ事だ。破壊だ。何も無い。はーっ。」

滅は、幻衝力を放った。

「ウワーッ。くっ。」

「クククッ。消してやろう。喰らえ。」

そこへ、鈴がやって来て、アークマグナムで滅を狙撃した。

「ウワーッ。」

「激。ブレスを返すね。修理しておいたから、使えるはずよ。」

チャプター15

俺は、鈴から受け取ったアークブレスを右手に装着した。

「待っていたぜ、この時を。創造神覚醒。」

俺は、全身を銀色のスーツのような物に包まれた。

その姿は、まるで、特撮の正義の味方だ。

「お、お前は、何者だ?」

「破壊を斬り裂く創造の剣。幻衝怪退治課 アーク刑事 激。壊恐 滅。お前を逮捕する。」

「こいつらを忘れては、いないか?」

「何っ?」

「火砕流」「ギガース」「地震ナマズ」「雷獣」「酒呑童子」「幻衝兵」「マンドレイカー」

「底無し」「レイドヘリッド」

「野郎ども、やってしまえ。」

「おーっ。」

「生まれ変わった俺の力、見せてやる。」

チャプター16

俺は、一人で戦い始めた。

「氷幻衝。雷幻衝。水幻衝。」

俺は、氷と雷と水を同時に想像して、火砕流と地震ナマズと雷獣に向けて放った。

「ウワーッ。」

「こしゃくな。おりゃーっ。」

「喰ってやる。シャーッ。」

「斬って進ぜよう。はーっ。」

「そうは、いくかよ。持幻衝。投幻衝。」

俺は、ギガースの両足を挟んで持ち上げてから、勢いに任せて、思い切り振り回した。

ギガースの上半身は、底無しと酒呑童子に十五回も直撃した。

「ウワーッ。」

「そらよっ。」

俺は、ギガースを幻衝兵とマンドレイカーに向けて投げ飛ばした。

「く、来るな。あわわっ。」

「ち、ちょっと待て。ひーっ。」

「ど、退け。早く。間に合わぬ。」

「ウワーッ。」

チャプター17

「しびれるが良い。」

「飛ばしてくれる。」

「アークブラスター。」

俺は、飛び掛かって来た雷獣と火砕流を狙撃しまくった。

「ウワーッ。」

「喰らえ。海幻しょ」

「アークパルサー。」

俺は、大津波を想像しようとした地震ナマズを狙撃した。

「ウワーッ。」

「アークプロミネンサー。」

俺は、ブレードギラーから、幻衝力と気と魔力を同時に放った。

「ウワーッ。」

「激。喰らえ。邪幻衝。」

「反幻衝。アークリフレクト。」

俺は、レイドの幻衝術をアークソードで跳ね返した。

「ウワーッ。」

チャプター18

「握り潰してくれる。」

「引っ掻いてやる。」

「混乱してみるかい?」

「拳幻衝。打幻衝。脚幻衝。」

俺は、突撃して来たギガースと幻衝兵とマンドレイカーに、次々と拳とチョップと蹴りを

決めまくった。

「ウワーッ。」

「いくぜ、激。融幻衝。」

「レイド。あまいな。無幻衝。」

俺は、無を想像して術を放ち、レイドの幻衝術を跳ね返した。

「ウワーッ。」

「ブレードギラーブラフフェニックス。」

俺は、幻衝怪達とレイドを貫通し、突破した。

「ギャーッ。」

幻衝怪達は、爆発して消え去った。

チャプター19

「滅。レイド。観念しろ。」

「何ていう奴だ。一人で倒しやがった。」

「レイド。お前は、隠れていろ。」

「理解りました。ひえーっ。」

レイドは、街の中へ去って行った。

チャプター20

「クククッ。仕方ない。私の本性を見せてやろう。覚幻衝。神幻衝。はーっ。」

滅は、幻衝怪の神、幻衝神「ディザスター」に変身した。

「我が名は、幻衝神ディザスター。全てを破壊せし者なり。」

「幻衝神ディザスター?」

「お前もろとも、吹き飛ばして進ぜよう。」

「って、お前は、どうなるんだ?」

「私も、お前らと共に消滅する。」

「そんな訳の理解らない事、させるか。アークブラスター。」

俺は、ディザスターを狙撃したが、全く通じなかった。

「その程度か。それなら、こちらからいかせてもらうぞ。はーっ。」

ディザスターは、幻衝力を放った。

「ウワーッ。何ていう力だ?」

「クククッ。私の今の技を五回もまともに喰らったら、キマイレルスでも消滅する。

 さあ、どうする?」

「それでも、戦う。全幻衝。」

俺は、大宇宙を想像してから術を放ったが、指一本で消された。

俺は、唖然とした。

チャプター21

「それじゃ、本気でいくぞ。斬幻衝。乱幻衝。壊幻衝。はーっ。」

ディザスターは、爪に破壊の波動の属性を付加してから、俺を斬りまくった。

「ウワーッ。でも、まだだ。アークブラフフェニックス。」

俺は、ディザスターを貫通し突破したが、ディザスターは、無傷だった。

「まだ、理解らないのか、人間? 今の私は、無敵だ。何故なら、人間達が、殺戮や破壊を

 行うからだ。その力は、私の力となる。」

チャプター22

俺は、その発言に怒りを覚えた。

「人間にだって、良い奴は、居る。アークオブフレア。おりゃーっ。」

俺は、ディザスターを斬りまくった後、アークソードに幻衝力と気と魔力を同時に流した。

「ウワーッ。くっ。おのれ。この私にダメージを与えるとは。」

「止めだ。斬幻衝。アークヒールブレイク。」

俺は、ディザスターを一刀両断した。

「ヌオーッ。」

ディザスターは、爆発して消え去った。

「我は、消えぬ。クククッ。」

チャプター23

しばらくすると、地球全体が曇りはじめ、ディザスターが居た場所に落雷した。

「グオーッ。全てを破壊し尽くしてくれる。クククッ。」

「巨大化しやがった。召幻衝。アークビースト。」

俺は、アークテリオン達を召喚し、アークテリオンに飛び乗った。

「合幻衝。アークモード。」

俺は、アークテリオン達を合体させた。

チャプター24

「完成。創造剣士ブラフアーク。」

「共に滅びに来たのか? 破壊の波動。」

ディザスターは、破壊の波動を放った。

「ウワーッ。ブラススペースシャイニング。」

ブラフアークは、全身から幻衝力と気と魔力を同時に放った。

「ウワーッ。クククッ。さあ、もっと攻撃してみせろ。」

「やってやる。フルパワ・・・。」

チャプター25

その時、俺は、我に返った。

「このままだと、奴の思い通りになってしまう。止めるぞ。」

「その方が良さそうだな。」

ブラフアークは、攻撃を止めた。

「もう、おしまいか? それなら、見せてやろう。禁断の幻衝術を。ゲマトフレア。」

ディザスターは、技を放った。

「ウワーッ。」

「激。私にも防げぬ。」

俺とブラフアークは、気絶して倒れた。

「名前だけのようだな。後は、私がこの呪文を解放して、私もろとも、全てを完璧に消し去る

 だけだ。」

チャプター26

その時、白い光が宇宙からやって来て、俺とブラフアークを包み込んだ。

「激。目覚めよ。」

「誰だ、あなたは?」

「私は、梵天。そなたに力を授けよう。幻衝剣士の証を。はーっ。」

俺とブラフアークは、黄金の光に包まれた。

「戦え。幻衝術の使い手よ。」

梵天は、消えるように、何処かへ去って行った。

チャプター27

俺とブラフアークは、気が付いた。

「ブラフアーク。戦えるか?」

「ああ。パワー全開だ。」

「剣幻衝。アークシミター。」

ブラフアークは、アークシミターを手に取って構えた。

「どんな事をしても、私は、倒せん。私は、元正義の味方だ。今度こそ、喰らえ、ゲマトフレア。」

ブラフアークは、ディザスターの技を全身で打ち消した。

「これなら、どうだ? 斬幻衝。乱幻衝。壊幻衝。フハハハーッ。」

ディザスターは、爪でブラフアークを斬りまくったが、全く通じなかった。

「何故だ。何故、私の攻撃が効かない?」

「滅びや破壊の波動や圧力しか知らないお前に見せてやる。大宇宙の波動を。」

ブラフアークは、ディザスターを斬りまくって、突き飛ばした。

「ウワーッ。わ、私は、神だぞ。」

「神は、破壊の波動になどに頼ったりは、しない。それが本来の神の姿だ。」

「姿か。クククッ。それなら、何故、殺戮や破壊は、無くならないのだ?」

チャプター28

「いつの日か、きっと終わる。俺は、そう信じている。ディザスター。消えるのは、

 お前の方だ。」

「それなら、お前も、破壊の波動で染めてやろう。共に消滅して進ぜよう。禁断幻衝術。

 ディザスター。」

ディザスターは、自分の全エネルギーを解放した。

「な、何故、滅びぬ?」

「止めだ。斬幻衝。創造神雪月花斬り。」

ブラフアークは、ディザスターを全力で一刀両断した。

そして、桜の花びらが散った。

「任務完了。」

「そういう事だったのか。どうやら、我は、間違っていたようだ。理解した。真の幻衝力とは、 

 何かと言う事を。見事だったぞ。アーク刑事 激。ぐはっ。」

ディザスターは、大爆発して消滅した。

「召幻衝。アークトマホーク。」

チャプター29

俺は、ブラフアークから飛び降りて、召喚したアークトマホークにまたがった。

「激。たまには、海の中へ遊びに来いよ。」

「激。神秘の森林を忘れないでね。」

「激。私達が必要になったら、いつでも、召喚してくれ。またな。」

アークテリオン達は、空の彼方へ飛び去った。

チャプター30

「アークトマホーク。行こうぜ。」

「理解った。それで、何処へ行く?」

「ピザでも食べに行きたいな。」

「今の時間、どの店も閉まっているぞ。」

「仕方ない。帰ろう。」

俺は、署へ向かった。

エピローグ チャプター1

俺は、パトカーで巡回をしていた。

「平和ほど、良いものは、無い。」

そこへ、明一と美佐から連絡が入った。

「激。大変や。事件や。」

「刃物を持った人物が、立てこもっていて、変な事を言っているの。」

「俺は、幻衝怪だーって叫んどる。」

「今から、そこへ向かう。場所は?」

「中華街よ。早く来て。」

「了解。行くぜ。」

俺は、横浜の中華街へ向かった。

チャプター2

「ウワーッ。キャーッ。」

「ヘヘヘっ。俺は、幻衝怪だ。」

「激。まだ、来ないの?」

「もうすぐ、来そうやな。おっ、来たようやで。隠れるで。」

明一達は、物陰に隠れた。

チャプター3

俺は、現場へ辿り着いた。

「俺は、人間が相手でも手加減はしない。」

俺は、犯人の元へ向かった。

「クククッ。車を持って来い。」

「そこまでだ。」

「誰だ、てめえは?」

「破壊を斬り裂く創造の剣。幻衝怪退治課 アーク刑事 激。お前を逮捕する。」

「刑事が人間を攻撃出来るのか?」

犯人は、刃物で俺を斬り付けた。

「どうした? 何も出来ないのか? なら、いくぜ。おりゃーっ。」

俺は、犯人の拳を素手で止めた。

「それなら、光線銃だ。喰らえ。」

犯人は、俺を狙撃した。

「ウワーッ。」

「どうした? 掛って来い。」

チャプター4

俺は、鬼の形相をした。

「仕方ないな。あの技を使うとしよう。」

「止めを刺してやる。」

「言っても無駄か。アークバルカン。」

俺は、アークバルカンを構えた。

「本当に良いんだな?」

「俺は、幻衝怪だ。クククッ。」

犯人は、俺に飛び掛かった。

「アークライトニング。」

俺は、犯人を狙撃した。

「ギャーッ。」

「任務完了。」

犯人は、気絶した。

チャプター5

俺は、犯人を明一達に引き渡した。

「激。何処に行くんや?」

「日本の何処かさ。」

「激。行ってらっしゃい。」

「ああ。いつの日にか、戻って来るさ。」

俺は、アークトマホークにまたがった。

「じゃあな。行って来るぜ。」

「激。それじゃ、行くぜ。」

俺は、街を後にした。

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