第27話つれもなき 人をねやたく しらつゆの

題知らず

よみびとしらず


つれもなき 人をねやたく しらつゆの おくとはなげき ねとはしのばむ

                           (恋歌一486)

※ねやたく:悔しくも

※しらつゆの:「置く」と「起く:起きる」にかかる枕詞。


この私に全く関心など無い人が、悔しくてたまらないので、起きている時は、その冷たさを思い出しては嘆き、そう言いながらも寝床に入る時は、恋慕うのでありましょうか。


これも身分違いの恋か。

どう考えても、成就の見込みがない恋に苦しみ続ける、わかりやすい歌である。

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