人は他人の痛みに無関心である

 あるとき、私の家族の一人が舌の中に腫瘍ができた。摘出手術をした後体調を崩しやすく仕事を休みがちになっていたのだが、勤めていた会社の上司に「それはアナタのやる気の問題でしょ?」と一蹴され、真面目に仕事をするように諭されたらしい。

 

 タイトル通り、まあ私自身も含めて他人というのは人の痛みに無関心である。特に病気というのは自分に降りかからない限りどの程度辛いのかというのは分からないだろう。そしてそれは、決して(ここが重要で、これをはき違えると「自分にひどいことをした奴らに復讐しよう」というような不毛な発想をもってしまうと思う)。

 今回の件で私が学んだことはそれだけである。


 では、そういう状態に陥ったときに具体的にどう対処したらいいのだろうか。

 私は逆に、周囲に理解を求めるのではなく、分からない人たちだらけの中でいかにして自分を守るかということを考えるのが正解かと思う。

 できないことはできないと言うべきだし、やらないべきだ。病気の症状を悪化させず、かつ精神の安定を図るには、例えどんなに周囲から白い眼で見られても勇気をもって無視することも必要だ、と言いたい。

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