回らない寿司

このエッセイは二週間前に行った旅行での記憶を回顧したものである。

当時にメモした内容をほんの少しだけ変えたのでそこはご了承願いたいが、それ以外は当時の気持ちをそのまま綴っているので読んでいただきたい。








二週間前ほどに私は人生で初めて「回らない寿司」に行った。

気温は二十八度で私の住んでいる場所と気温差が激しくてとても苦しかった。

目的地付近までは母が車で運転してくれたが、その時でも「ああ、地球で遊びてぇ〜」

と大真面目に考えていたほどだ。

目的地に到着すると歩いて十分以上で寿司屋に着いた。

寿司屋では数十分も並んで途中でくらくらして倒れてしまいそうになったほどだ。

寿司屋はランチと夕食の二つに分かれていて夕食はそれなりに高いがランチがお手軽で十巻九百三十円……だったかなぁ。

そして汁つきだったのだ。お得もお得。

やっとのことで三人カウンター席に座った……ああすまない、姉も一緒にいた。

カウンターの後ろがテーブルだったが、まあ騒がしかった。(というか混雑の原因はこれ)

誰が偉いやらなんやらだがまあ関係なし。

(ここら辺の会話を繊細に覚えてはいるがおばさんがくっそ騒がしいのは綴っておく。どうせ数日で忘れるが。しかもシラフでうるさかった)


さて、寿司を珍味する前に周りを見渡す。

まずはうなぎ焼き機である。

これは漫画の世界でしか見たことがなかったのでかなり新鮮な気分になった。

ネタケース(おそらくホシザキ製)も目の前にありさまざまなネタが勢揃いと圧巻である。

寿司十巻のご到着すると、これまたびっくり。わさびがお手製であり一つ一つが新鮮であったのだ。

汁物も豪華で魚を直接出汁に使ってそれを出す大胆さに気に入った。

出汁はとても濃くできていて魚も食べれて一石二鳥と言えた。

お会計をする直前に「すまし」という言葉を初めて耳にすることになった。

「すまし」とは寿司屋でお会計を済ませる時の業界用語らしい。

初めて使っているのを見て自分の無知さが垣間見えることになった。


店を出た私の感想は一つ、

「美味しいけど周りの客が陽気すぎて隠の自分は着いていけなかった」

だった……。

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