欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
チートスキルの女神様
暴走トラックドーン!! 事故に巻き込まれた俺は敢え無く17年の短い生涯を終えた。
* * *
「起きて下さい!」
……声が聞こえる。 目を開けると神秘的な雰囲気の女性が立っていた。金髪金眼のとてつもない美人だ。
その女性は、俺が目を覚ましたことに気が付くと楽し気に笑いながら拍手をはじめた。
「おめでとうございます! 不慮の事故で亡くなったあなたに異世界転生権が当選しましたー」
異世界転生権だって? 夢でも見ているのだろうか? 半信半疑ではあるものの、異世界転生という言葉に高鳴る心音。それが本当なら、この綺麗な人は……。
「もしかしてチートスキルを授けてくれる女神様ですか?」
俺の質問に彼女は大きく頷いた。
「自己紹介させていただきますね。私は運命の女神フォルトゥナです」
女神様は俺の前に立ち、ニコッと笑みを浮かべ優雅な動きでスカートの端を持ち上げて挨拶をした。
俺が喜びのあまり何も言えずにいると、女神様は優しい微笑みを湛えたまま更に話を続ける。
「異世界転生権が当選したあなたに、転生特典のスキルを差し上げるので考えて下さい。なるべくあなたの希望に沿ったものをプレゼントします」
腹の底から笑いがこみ上げてきた。俺は興奮を抑えられずに思わずガッツポーズをしながら叫んでしまった。
「異世界転生キターー!」
浮かれながらも自分自身に落ち着けと言い聞かせつつ、深く息を吸ってゆっくり吐き出した。そして女神様に何をお願いするかを考える。
……転生してもモンスターとかにすぐ殺されたら嫌だなぁ。
「死にたくないからHPと防御力を盛り盛りか、超強力な防御系のスキルが欲しいです」
「はい、いいですよ。絶対防御スキル”アイギスの盾”をプレゼントします」
やっぱり異世界に行ったら、男のロマンであるハーレムを築きたいよなぁ……。
「女の子にもてたいです!」
「はい、素敵な容姿にしてあげます」
俺Tueeeeeはしたいけど、最初から最強じゃなくて、急成長して「なんて成長の早さなの!?」とか可愛い女の子に言われたい。
「レベルアップが物凄く速くなる成長補正スキル!」
「はい、成長率が大幅にプラス補正されるスキル”天才”をプレゼントします」
「鑑定スキル! なんか色々助言してくれるスキル! アイテムボックス!」
調子に乗って次々とお願いしたが、女神様はどのスキルも笑顔で授けてくれた。
それにしてもかなりのスキルを貰ったと思うんだけど、際限なくスキルを貰えるのだろうか? 少し不安になってきた。
「あのー、上限とか無いんですか?」
「ありますよ」
「まだ上限じゃないんですか?」
俺の問いに女神様は右手を口元に持って行って、思案するような仕草をとる。
「そうですねー、まだもう少しいけないこともないですけど、この辺にしておけばまだギリギリ何とかやっていけるかもしれませんね」
「え?」
「以上でよろしいですか? それでは、剣と魔法の世界『アウリフレッタ』に行って楽しい人生を送ってくださいねー」
女神様は優しく微笑みながら手のひらを俺に付きだした。
「ちょっと待……」
俺が言い終わる前に目の前が真っ白になった――
* * *
はっきりしない意識の中で、声が聞こえる。
異世界転生権の特典により、スキルポイントが10000P付与されます。
どんな攻撃も無効化する絶対防御スキル”アイギスの盾”を魂にインストールします。……成功しました。
鑑定能力を持ったアドバイスをするスキル”物知りさん”を魂にインストールします。……スキルポイントが不足しています。スキルポイントを前借りして実行します。……成功しました。
成長に関してあらゆることに大幅にプラス補正が掛かるスキル”天才”を魂にインストールします。……スキルポイントが不足しています。ステータスをスキルポイントに変換し実行します。……成功しました。
女性から好まれる身体に変更します。……スキルポイントが不足しています。ステータスをスキルポイントに変換し実行します。……まだスキルポイントが不足しています。生命力をスキルポイントに変換し実行します。……成功しました。
道具を異空間に収納できるスキル”アイテムボックス”を魂にインストールします。……スキルポイントが不足しています。生命力をスキルポイントに変換し実行します。限界まで変換したもののスキルポイントが不足しています。スキルの性能を制限して実行します。……成功しました。
何やら不穏なワードが頭で響いている。
女神様、生命力とかスキルポイントに変換しても大丈夫なんですか……?
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