第14話 せめて有限であれ



 せめて せめて

 歩いていきたい

 そこまで


 白線がずっと続いてるね


 さようなら

 ありがとう

 はじめまして

 こんにちは

 どういたしまして


 ここまで歩いた

 道の駅


 手を触れて

 二人の温度


 砂時計くるくるまわって


 くじらが頭上を旋回している


 羽があればいいのにな


 奇跡が叶うなら


 足跡をたどって

 あの見えたポストの先まで


 太陽が沈んでいくのに

 またお日様が出てくる


 終わらないねこの世界


 無限

 有限はどこに行ったの?


 果ては本当にあるのかな


 さようなら

 さようなら


 手を振った


 何度も

 何度も


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