第339話 偽りを繰る者
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「桃太さん、どうして?」
「一度戦い終わったらノーサイドってね!」
額に十字傷を刻まれた少年、
「ニャ、ニャニャー(
「サンキュー、リン。お前の力があるなら壊せるぜ。燃えろ闘魂、ドロップキーック!」
「なんとおっ。その三毛猫は、まさか
桃太の相棒である金髪ストレートの少年、
「乂、中に何か入ってるぞっ」
「マキビシでも仕込んだか? って、なんだこれえ」
乂が蹴り込んだ炎と風によって影が砕けた途端、あたかも紙吹雪のようにハラハラと何かが舞い落ちた。
桃太は
他ならない桃太自身と、クマ国代表の娘、
「千隼さん達が見せられた証拠写真ってこれかっ? ポルノ雑誌を使った、露骨なコラージュ写真じゃないか!?」
「クマ国じゃあ、地球よりもエンターテイメントが未発達だからなあ。画像加工ソフトを使った切り貼りだが、何も知らなきゃあ
「に、にせものだったのですね。ごめんなさい」
桃太に乂、千隼達の視線が写真に釘付けになるが、それが不味かった。
「ぐひゅひゅ、だからクマ国人はモンスターと同じ蛮族だというのだ。我々の策に面白いようにハマる。なぜ、写真を影の中へ入れてばら撒いたと思う? そもそも、出雲桃太とヤタガラスをぶつける狩り場に、わしが一人で赴くとでも思ったか?
「「舞台登場 役名宣言――〝
七罪業夢は、彼が代表を務める元勇者パーティ、〝
焔学園二年一組とヤタガラス部隊が、業夢と写真に意識を寄せた隙をついて、血のように暗い赤で塗装した
「
「
「……一ヶ月といえ、蛮族になりすましてヨシノの里に潜伏するのは疲れただろう。
「「ギャハハ、イタダキマース!」」
鋼鉄の鎧で武装した赤い鎧の悪鬼達は、背部のランドセルに似た蒸気機関に火を入れて、オルガンパイプめいた排気口から煙を吹き出しながら、無防備な研修生と鴉天狗達を背後から襲いかかった。
「血、血をよこせ!」
「
――――――――――
あとがき
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