第2話 朱雀院の行幸
さて、もちろん朱雀院で行われた本番にも父に行きたいと言ってみたら、すんなり許可でたので行ってきた。
その当日だが、たくさんの親王がこぞって来ていた。異母兄である春宮もである。いつものように、
先日の試楽の時の様子を見て、父は兄の事を神隠しなどに合わないかととても心配し、災難除けの誦経をさせたというのを聞いた人々が、納得だとうなずき合っているそうだ。ちなみに、弘徽殿女御だけは、心配のし過ぎと怒っていたようだ。
当日の舞の調子を取る笛の構成員、
その上、宰相二人、
みんな引きこもって練習したと漏れ聞いている。
さあ、本番だ。じっくり見させてもらおう。
木高い紅葉が生い茂る陰に、四十人の
色とりどりに散り乱れる紅葉の中から、兄、光源氏が
髪や冠にさしている紅葉が見劣りしているのを見かねた左大将が、菊を折って紅葉と差し替えている。
日暮れごろに、
よりいっそう美しい姿で、色あせつつある菊の美しさに応えるかのように素晴らしく舞、退場するときの入り綾のあたりでは、も泣いてうこの世の者とは思えないほどで、寒気がした。
私が見える限りの人すべてが泣いて感動していた。
あとの舞は、気の毒なほどであった。もう一つ素晴らしいと言われていたのは、、
そして、兄は
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