幼馴染の彼女をNTRされても僕は絶対許すマン、しかしもう一人の学園一の美少女である幼馴染が「それが許されるのはサバンナだけ、動物園では許されない」と恫喝する。僕は2人の幼馴染とそっと距離を取るが…?
人生でいちばん長い日〜タロァの運命の1月―成人の日①
人生でいちばん長い日〜タロァの運命の1月―成人の日①
年末…地元に帰ってきたがシアとは会えなかった。
でも、今までの1年、いや…高校3年で少し一緒にいたが、それを抜いても気持ちのすれ違っていた数年間の事を思えば…会える日までごく僅かだ。
シアはクリスマスも年末年始もコンサートで忙しそうだった。
年末の歌手の祭典みたいなものにも出てた。
大体生放送で途中、何度か苦しそうで何かを我慢している様だった。とても忙しいんだろう。
でも、昔みたいに惨めな気持ちにならなかったな。
ただ…頑張れって思えた。
コタツでヌクヌクしながらお祖母ちゃんとサラとシアのコンサートを見る。
メグミとお義母さんと合流して初詣にも行った。
仕事はとりあえず鬼頭君の所でバイク修理の手伝いをする事にした。
なんせ九州では郵便配達のカブを自力で整備したり、楽しんでいたから。
そして鬼頭君は言う、趣味を仕事にしたくないなら金ためてやりたい事見つけろと。
そのままやるなら金ためて整備士資格の専門学校でも行けと言われた。
それとヒロさんがバイクを貰ったらしく、店に良く来るらしい。
俺がいることで空気が緩和されるから是非来て欲しいと。
ヒロさんに言われた。
「何かタツが企んでるから気をつけてね、アイツに聞いても『言えません、いえ、何でもありませんので』しか言わない…絶対になんかしてるんだよ…それと鬼頭さ、俺…中学以降、お前に何もしてないじゃん?最近の獅子川さんといい、そうやって怖がられると地味に悲しいんだけど…」
下を向いて『そんな事ないッス』と呟く鬼頭君とヒロさんがそんな話をしている時、サラが犬と遊んでいた。
それを見たヒロさん怪訝な顔をしながら…
「その柴犬風の雑種…タツがいない時によく見るんだよな…撫でてやると喜ぶんだけど俺一人の時だけ現れるんだよなぁ」
サラが子犬を抱き抱えながら言った。
「兄さん、この子…ウチに迎えても良いですか?多分、この子は御影さん…ミカエル?分からないけど…とても親しかった人によく似ていて…」
サラが犬を撫でながら遠慮がちに言った。
「ちゃんと散歩するならな、後、お祖母ちゃんに聞かんとね」
お祖母ちゃんは私が散歩すると言ってすぐ迎え入れた。
こうして、家族がまた一人増えた。
俺は成人式まで家族2人と犬一匹、コタツでミカン食いながら…俺は束の間の平穏を享受していた。
今まで時間が経つのが早過ぎたな。
だから、のんびり幸せだなーなんて思いながら…
まさか成人式があんな長い1日になるなんて思いもしなかった。
―――――――――――――――――――――
1月◯日、最初の月曜日…俺の区域の成人式は、大きなアリーナを貸し切って行うらしい。
「久しぶりだな!ヨータ!元気だったか!?」
「何だよ太郎!お前、いつからそんな髭面色黒ワイルドに!?」
久しぶりにヨータと会った。
九州で仕事してたからかな?日焼けはしたと思うけど…
「凄いよねぇ、太郎…九州からエセバイカーみたいになって帰ってきたんだよ…私は嫌だけど鬼頭君が格好良いって言うから何だか微妙な気分…」
後ろで子供を鬼頭君に預けた蘭子が口を尖らせて言う。
蘭子はワイルドバイカーが嫌いらしい。
旦那さんの鬼頭君のナイーブな所が好きらしく、ヒロさんと遭遇した時のオドオドした鬼頭君がタイプ出だそうだ。
「皆さん、あんまり羽目を外さないで下さいね?私は式に出れませんので…控室にいるお姉ちゃんとメグミちゃんにだけ会って帰りますから」
リュックに犬のミカエ(命名サラ)を顔だけ出させてアリーナの奥に消えた。
ちょっと心配だ。
シアと会って何の話をするのかな…でも二人で話したいと言っていた。
しかし、今のサラにシャカシャカ時代の面影はない。
黒髪オカッパの、ただの野暮ったい中学生に見えるから騒ぎにはならないだろう。
だけど中身は…とても大人になった。
たから…きっと2人は上手くいくと思う。
結局、卒業式には出れなかったけど…成人式には出る。
友達なんていたかなと思ったけど…
それでも…中学で同級生だった奴、高校の時にろくに話した事ない奴…色んな奴がいて、自分が見てこなかった奴らと何故か少し話した。
中に入ると来客席にヒロさんがいた。何でだ?
「俺の幼馴染みが2人…地元から出た名士…医者と海外の貧困救済団体で活躍しているから挨拶するんだって…」
この人も大概、凄いコネクションだよなぁ…
「へぇ!凄いじゃないですか?鼻が高いですね!」
「その2人も大分問題があるんだが…しかし…全然関係無いのにタツがいない…イクエもいない…子供もいない…タツは現場で昨日、明日休むからとだけ言っていたらしい…不安だ…全部が不安だ…」
貧乏揺すりと、独り言が酷い…この人も大変だな…
空いている席に俺と蘭子、ヨータが座る。
なんか知らんがヒロさんも来た…不安らしい…どんだけだ…
『バゴオオオオオオオオオオオオオオオン』
と思ったら何か凄い揺れと音がした。
『大丈夫です』とすぐ館内放送が鳴ったが、直後にヒロさんがすごい勢いでスマホを弄くっている…
どんだけ心配性なんだろうと思うがまぁ…そんな事を思っていたら式が始まった。
顔も見たこと無い自分の住む街の市長が何か話していた。
『それでは皆さん、成人、おめでとうございます。続いては我が街から生まれた、医療と貧困問題で世界的な活躍をしているお二人からの言葉です。』
『それでは真田音取さんになります。』
パチパチパチパチ…まばらな拍手の後…ヒロさんが苦い顔で解説してくれた。
「コイツが幼馴染みの1人だ。昔、タツの事が好きだったんだよ。スゲェモテたのに変だろ?」
『こんにちは、真田といいます。そして成人の日を迎えた皆さん、おめでとうございます』
眼鏡をかけた高身長で高級なスーツのインテリ感のあるイケメンが出てきた…医者でこの外見…確かに凄いモテそうだ。
「何か普通の…というか、目茶苦茶モテそうですね。何でタツさん何かに…あ、いや、すいません。ヒロさんの事を悪く言った訳じゃなくて…」
「いや、良いんだよ、分かってる、分かってるんだ…」
『皆さんは幼馴染みの尊敬すらしていた親友から彼女を寝取った事はありますか?私はあります、まぁ半強制的にですがね。所謂一つの間男というやつですね。しかし寝取った女は半グレと繋がった売春組織のリーダーでした。これは気持ち良さに負けた、いや、気持ち良さに気付いたと言えるでしょうね。また、私には昔から別で好きな女がいましたが、その女は学校で浣腸して回る女でした。その様な環境…私が気持ち良さに気付くのは必然でした。そして…今の私がある。』
ザワザワ…ザワザワ…
いきなり狂った…いや、狂ってる。
何となくそんな予感はしていた。この人達の幼馴染みだもんな…
『私が言いたいのは気持ち良いのは一瞬、気持ち良くないのは一生。しかし…君達はそれでも躊躇いなく一瞬の気持ち良さに進める若さがある。私も親友にバレているにも関わらず親友の彼女と未成年なのにラブホで気持ち良い事をしていると、その行為を浣腸して回る私の好きな女がベッドの裏に張り付きながら私を蔑み罵倒し、私を尊敬していた仲の良い妹が何故か同じ部屋で脱糞した。しかも鬼臭い。そんな絶望の中で変わらない気持ち良さがあった。私を救ったのが気持ち良さだった。更に親友は、その状況を聞いて『お前には悪い意味で勝てない』と言わしめた。今となっては私の誇りです』
『だから君達には綺麗な出来る女風なメンヘラや、大人しいと思って油断すると変態的な女には気をつけろ、俺はこれで幼馴染みは、結婚候補から外れた。初めてより経験者の方が良い、大事なのは心持ちと態度、そしてその影には経験に裏打ちされた配慮が…え?もうやめろ?分かった、とにかく大事なのは人間性、コレ一択、分からなければ気持ち良さ、コレが……………………』
口だけ動いているが声が聞こえない。マイクの音が消されたようだ…コレが俺達の地元の名士らしい。
「クソッ…何でネトに喋らせるんだよ…ウチの市長は馬鹿か?」
ヒロさんか悔しそうに言っている。もしかして寝取られた人って…ていうかこの人しかいないな。
人指と中指の間に親指をグッと挟み握り込む、絶対にやってはいけないハンドサインをして壇上から下がった真田さん。
『続いて日本のマザー・テレサと呼ばれ、貧困問題で活躍する来栖川家当主、来栖川愛花さんです。今の真田氏とは幼馴染み…あ、何でも無いです。』
打ち合わせがちゃんと出来てなかったんだろうな…コレで日本のマザー・テレサは売春王か浣腸王の2択になった…
しかし、日本的な意味でとても綺麗な女性、来栖川さん。ヒロさん、この人と付き合っていたのか…凄いな…
シアとは別のジャンルでどちらかと言えば和風美人。キリッとした顔の出来る女の人って感じ。
着物も高級な感じ、纏っている空気が違う。
『皆さん、おめでとうございます。私は来栖川家当主、来栖川愛花と申します。この度、皆さんに一言申し上げる機会をいただき光栄に存じます。』
お、まともな人かな?ヒロさんが横でヤベェヤベェ言ってる…
『皆さんは【悪】とは何だと思いますか?犯罪者?貧困?人?国?政治?…私はどれでも無いと思っています。叛を起こし夢叶わず悪となる、力叶わず強いられる、私は悪とは弱者であると考えます。だからこそ、悪に寄り添い、悪を救い、私自身も自らを捧げ無抵抗な悪となった。その過程でマザーと呼ばれる何て皮肉な話ですね』
何か、手振りしながら演説っぽく、それっぽい事言ってるけどよく意味がわからないな…
『貴方達の若く荒れ狂う夢は平穏を望む者からは悪かも知れない、野望は現状を死守する年寄り達からは悪かも知れない。それでも考え進む事をやめないで欲しい。私のように、自ら悪となることを恐れないで欲しい。それはともかく…救いようの無い本物の悪がいる、それがタツです。悪とタツ、母音が同じですね』
ん?何か急におかしな事言いだしたけど…
『私の世代の代表、本来は私の幼馴染み、悪を導き挫く者…この世界の頂点に君臨する筈だった最高の男…その男を…誑かした本物のクズ!それがタズですっ!!』
タズ?タツじゃなくて?
ヒロさんが「お前はその男と付き合って浮気したクズじゃん?」と顔を手で覆いながら言った。
『今まさに、その悪と貴方達の世代の代表が戦っています…私は涙を禁じ得ない…我々は…とんだ負の遺産を残してしまった…申し訳ない…』
ゴト…
来栖川さんがスマホみたいなものをマイクに寄せる。
『コレは私がこの壇上に出る直前に控室を録音したものです。図浦シアさん含め10人近くワラワラしてました』
―――クソ弟子共!お前ら全員百倍浣腸運動会!―――
コレはタツさんの声だ…何やってんのあの人…
―――オレの筋肉操作は戸グ呂ウンコ(妹)の域に達し!我慢はお天気◯姉さんのウンコ我慢の域に達した!―――
―――この道場一のアイドルこと!
『こんな馬鹿みたいな事を出る前に控室でやってました。幼馴染みとして大人の態度でたしなめたら【こっちは遊びでやってんじゃないんだよっ!】って逆ギレされました。つまりヒロ、後は任せたわ…そして皆さん、この日を境に大人の階段を登ると思いますが、大人との境目は法律の違いで……』
普通のスピーチに戻った…シアは…シアは…どうなっているんだ…
「控室は地獄絵図…しかし、あの娘、シアは出てくるわ…間違いなく…ね…」
「うおぁ!?」「イクエ、説明しろ…」
いきなりヒロさんの後ろの空席に、女子高の制服姿のイクエさんと小学生が2人いた。イクエさん、確か良くパンツ丸見えで、よく『イグッエッ』って鳴く人だ。
「小僧、イグは鳴き声じゃないって言ってるのが分からないかしら?JKのおパンツ見たいの?駄目よッ!…とにかく、間もなく終わります…ネタキュンシュ…話を締めてください。もう飽きました。音声と空間を控室に繋ぎますので。」
またファンタジーだ。もう、俺は何もついてこれてない、何か。しかしやれる事はないか?やれる事?控室に行く?後この人は歳上だからJKじゃない筈だ。
「行かなくて良いわ、もう来るから…控室にいる旧姓藤原タツの言葉を、そのままマイクにコネクトするわね…」
『………それでは新成人の皆さん、明るい未来にむかって頑張って下さい。来栖川愛花でした。』
ザザザーッ『シャアアアアアアアッッッ!!!それが貴様の選択かッ!?他の弟子共はオレを越えた!そしてお前はッッッ!うんこ我慢大会でこの
ズドンッ!
マイクの音で皆正面を向いているが…後ろの端っこに座っていた俺の近く…いや…ヒロさんの隣から何かを強く殴る音がした。
隣では…いつの間にかヒロさんの隣に座っているタツさんがヒロに下腹部を殴られていた…ワープ?
「博之さ…ん…何故…ですか…?…貴方が振りかぶったら…私は強制ボルチオパンチワープする…のに…」
涙目でヒロさんを見つめるタツさん…
「何故ってお前…アイドルの控室に乱入して浣腸…考えられない…そして何故…興奮するといつも俺や家族の名前を叫び、会社の住所を言うのか?この間、俺のクレジットカードの番号もコンビニで叫んでいたらしいな…」
ヒロさんの顔が鬼の様に…
「タツじゃない…や…ちょっとした軽い冗談…ではすまないかも知れないですね…」
上着からハラリと落ちる…タツさん…生暖かい液体に塗れた全身タイツ姿の上半身…赤黒い色の…コレは…
「ㇷッ…情けない所を…見られてしまいましたね…やはり弟子10人相手は…骨が折れますよ…」
一体、控室ではどんな戦いが…いや、何か生臭い…血じゃない…
「コレ…浣腸とウンコじゃねぇか…タツ…お前もう少しで30歳に…ここ、成人式だぞ…」
『皆さん、一つだけ。そのタツという女は当時幽霊が見える探偵の話が流行っているから貸して欲しいというので、私は近所のお兄さんから借りた【便々白書】という同人誌を渡しました。クラスでは男子が『やっぱり弟の方強いよな』って話に!それを読んだタツが『うんうん、妹の方が括約筋が操作出来るから上』とか、会話に混ざってるようで混ざってない女でした。それでは今日の主役が来ましたので…』
最後に意味不明な同人誌?の説明をして去って行く愛花さん…ヒロさんの幼馴染みはどうしょうもないのは分かった。
そしてシアが壇上に…白いまるで結婚式のようなミニスカートのドレスに…頭に白い花を付けて登場してきたが…内股で腰をカクつかせながら口端から涎を垂らし、眼がレ◯プ目の状態でフラフラしながら真ん中のマイクに近付いていく。
そんな状態でも神々しさは失わないシア…お前はそこまでして…タツさんが息荒く言う。
「シャー…勝負だ…どちらが先に漏らすか…そして片方が漏らしたらもう片方も漏れる仕組みだ…師弟愛が…試される…ンァアッ!?♥博之さん!駄目!お腹押しちゃ駄目!」
今…酷い設定を聞いた…マジか…
※どうでも良い解説
【便々白書】とは?
某大人気漫画の同人誌である。
戸◯呂ウンコ姉妹が裏筋便スケという男に浣腸されるが戸◯呂ウンコ(姉)はあっさり陥落。戸◯呂ウンコ(妹)は、括約筋操作により便スケを圧倒するが100%を越えた歪で尻穴が崩壊。結局、筋肉操作したのに綺麗に残ったジーパンがホットパンツよ様に残っていた為、無惨にもその中で漏らした。
【お天◯お姉さん】とは?
実際あった漫画。タツの記憶ではお天気お姉さんが下剤飲んで予報をするが結局全国放送中にウンコが漏れた。その我慢してるシーンのインパクトが強すぎて、タツはほぼそこしか覚えていない。
尚『アンタ、漏らした時イッたでしょ?』という台詞をいつかアイカに言いたいタツである。
【ボルチオパンチワープ】
タツが世界を破壊すると言われる本気を出すと恋愛ゲージか限界突破し、愛する旦那の根多博之、通称ヒロのボルチオパンチを下腹部が要求する。
ヒロが何かを殴りつけると高速移動したタツの下腹部に当たる。タツはイく。
これから誤字脱字訂正していきますし、コメ返ししていきます。忙し過ぎて少し話し忘れてますがシアの話しさとタロァの話の食い違いは説明がありますので。
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