嬉しいよ、ありがとう

「どうも」


龍ちゃんは、受け取るとどうにか置ける場所を探していた。


「待って」


私と理沙ちゃんで、少しずつずらしていく。


「ありがとう」


店員さんは、お辞儀をしていなくなった。


「ごめんね。さっきの告白だけど」


龍ちゃんは、そう言って理沙ちゃんを見つめる。


「はい」


「そんな風に言ってくれて嬉しいよ、ありがとう。これからも、凛の事よろしくお願いします」


そう言って、理沙ちゃんに頭を下げる。


「こちらこそです」


そう言って、理沙ちゃんも頭を下げた。まっつんさんと目が合う。まっつんさんは、何も言わなかった。


「冷めないうちに食べよう」


龍ちゃんの言葉に、私達はご飯を食べる。


「串カツ美味しいから食べてみて」


「うん」


私は、理沙ちゃんにそう話してから、龍ちゃんの方を見ると龍ちゃんは、まっつんさんに話しかけていた。


「凛ちゃん、心配しないで大丈夫だよ」


理沙ちゃんは、小さな声でそう呟いた。


「理沙ちゃんもだよ」


私もそう呟いた。楽しい時間は、あっという間に過ぎていく。私は、お酒がいい感じに回ってきて龍ちゃんの浮気の事も気にならなくなっていた。


「じゃあ、そろそろ。お開きにする?」


「うん、酔った」


「理沙も酔ったー」


「タクシー呼んでもらおうか」


そう言って、龍ちゃんは店員さんを呼んだ。


「チェックで、後、タクシー2台お願いできますか?」


「かしこまりました」


店員さんは、いなくなる。


「いくらですかね?」


「いいですよ!気にしないで下さい」


「じゃあ、次は俺が出します」


「じゃあ、次はお願いします」


まっつんさんと龍ちゃんは、そう言って話している。私は、それをぼんやりと見ていた。


「凛ちゃん、大丈夫?」


「大丈夫だよ!理沙ちゃんは?」


「私も大丈夫」


「それならよかった」


「二日後まで、大丈夫?無理なら、いつでも連絡してね」


「ありがとう。理沙ちゃんも無理なら連絡してね」


「わかった」


扉が開いて、店員さんが現れる。


「タクシー、一台きました」


「先に、乗って」


「ありがとうございます。理沙、帰るよ」


「うん。じゃあね、凛ちゃん」


「気をつけてね」


「うん、バイバイ」


「バイバイ」


私は、理沙ちゃんに手を振ってまっつんさんに頭を下げる。龍ちゃんは、二人に頭を下げていた。

店員さんは、二人を連れて行く。


「大丈夫か?凛」


「大丈夫」


「お水もらうか?」


「ううん、いらない」


「寒いだろ?」


龍ちゃんは、私のスカーフを取って肩にかけてくれる。


「皆月さん、お会計です」


「はい」


龍ちゃんは、お財布を取り出してお金を店員さんに渡してる。


「タクシー、もう少しかかるみたいです」


「じゃあ、お冷もらえますか?」


「氷なしにしときますか?」


「お願いします」


「わかりました」


店員さんは、そう言って出て行った。


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