拓夢と食べるご飯
私は、ハンバーグの種を作る。ダイニングテーブルに、拓夢が座ってるのを見つめた。拓夢は、夢に向かって歩いて行くのね…。
拓夢なら、大丈夫だから…。きっと、拓夢がその世界に進んだら、私と拓夢は会えなくなる。
料理を作り終わって、ダイニングテーブルに持っていく。
向い合わせで、ご飯を食べる。
「めちゃくちゃうまい」って拓夢が褒めてくれる。
「料理が上手」だって、褒めてくれる。
それだけで、嬉しい。
「頑張ってる」って褒めてくれる。
それだけで、嬉しくて泣いてしまう。
私が泣くと、拓夢も悲しそうな顔をする。拓夢を大切にしたい。どうか、壊れませんように…。
そう祈りながら、ご飯を食べる。
私にとって、スーパーが幸せな場所じゃない事を拓夢はわかってくれていた。休日のスーパー何て最悪だ。アトラクションでも乗りに来たみたいに親子連れで溢れ返る。
複合施設何か行った日には、もっとだった。
拓夢に凛君を見つけて嬉しかったのか?と聞かれた。たまたま、凛君を見つけただけ…。本当に、たまたま。
救われてたのかと聞かれて、砂漠にあるオアシス的なものだと話した。
拓夢は、淡々とした口調で凛君に告白されて嬉しかったんだと言ってきた。嬉しいとは、違う気がして…。私は、驚いた事を伝えた。凛君が、私にそんな感情を持っていて驚いたのは本当だったから…。だから、「拓夢が心配してるような事はおきないから」と約束した。ヤキモチ妬かなくたっていい!私は、拓夢が好きだよ!拓夢との食事を終えた時だった。
ブー、ブーとスマホが鳴っていた。龍ちゃんかと聞かれて、とっさに嘘をついた。
【後、20分で帰れます】
だって、それは凛君からのメッセージだったから…。拓夢が、ベランダから外を見てる間にお皿を下げた。後、片付けが出来ないのが申し訳なかったけれど…。拓夢は、洗えるからいいと言ってくれた。私は、拓夢に気持ちを告げる。「二重で浮気でもするの?」と言われて心臓がドキドキして痛い。さっきみたいな距離は嫌だし、凛君との事がバレて嫌われるのも嫌だった。拓夢に抱き締められると安心する。離れたくなかった。本当は、今日も泊まりたかった。
拓夢に「傘忘れちゃ駄目だよ」って言われる。
ありがとう!また、来るからね!本当は、抱かれたかった。だって、その方が距離が縮んだ気がするから…。でも、それは出来なかったから…。仕方ないよね!
私は、拓夢の家から出て歩き出す…。とりあえず、明日はまた拓夢と過ごせたらいいよね!
私は、駅について電車に乗って凛君を迎えに行った。
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