俺は君を愛してる、例え裏切られようとも

クロスディアⅡ

第1話 プロローグ

俺の名前は米崎よねざき 永遠とわ


今の俺は幸せ真っ盛りだ。


俺の人生の内の最高の絶頂だと言っていい。


何故だと思う?


知りたい?知りたいよね?知りたいと言え!


ふふ、そんなに気になるなら話してあげよう。


「俺には最高の妻が居るからだ!」


おっと、声に出しちまったぜ…


俺には最高の妻、米崎よねざき うたが居る。


高校の時からの付き合いで、大学や就職を得てようやく結婚できたんだ!


そろそろ子供も考えてるし、幸せな日々が続くと良いなぁ!


そんな事を、俺は呑気にも思っていた。


だが、現実は何時だって非情だ。


俺はそれを思い知らされた。


「永遠くん、私出来ちゃった…」

「へぇ………………………えっ、マジで!?」


ヤバい、心臓飛びてそう。


魂も嬉しすぎて昇天しそうだ。


早く墓に行って死んだ親父に知らせねぇと!


ん?母親はって?


あんな阿婆擦れに報告する義務なんてねぇよ、浮気して俺達を捨てた様な奴。


「でね、聞いて欲しい事があるの…」

「ん?何だ、歌?」

「…………………私と離婚して欲しいの!」

「……………………………………はぁ!!??」


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その言葉を聞いてからは怒涛の展開だった。


どうやら彼女はずっと浮気をしていたらしい。


で、孕んだ子供もその間男との奴らしい。


………………………俺は何も言えなかった。


出ていく彼女を止められなかった。


色々あって離婚調停もした。


その時会ったが、完全に俺よりイケメンで金持ちな野郎だったよ。


まず、彼は俺にこう言った。


「まず、すまない。私は君を傷付け、許されない事をしてしまった。私の事は許さなくても良い!だけど、彼女とその子供は許してやってくれ!それに、これだけは理解して欲しい。私達は愛し合っているんだ!」


と、当て付けかの様に寄り添い合う間男と歌。


その時の彼女を見て、心が折れたよ。


歌の顔は完全に牝の顔だったよ。


ああ、俺の居場所はもう無いんだなぁ…


…そう、無理矢理に理解わからされた。


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慰謝料はがっぽり貰ったよ。


…………だからって、納得できると思うか?


俺は無理だったよ…


「何でこうなったんだろうなぁ…」


死んだ親父の墓の前でそう呟く。


…死人じゃ何も答えてくれないか。


よし、死のう!


歌が俺の隣に居ないなら、生きてる理由は皆無だしな!


じゃあ、何処で死のうか…


「良い場所が在りますよ?」

「ん?誰よ、アンタ?」


其処には、一人の女が立っていた。


歌程じゃないが、かなりの美人だ。


いや、コレは美人と言って良いのだろうか?


彼女から醸し出される雰囲気はナニカが可笑しい。


まるで、甘ったるくドロドロとしたねちっこい物が、俺にまとわり付く様に広がっていく。


「私は 。」


これが俺の彼女とのファーストコンタクト初邂逅


そして、俺が真の純愛に目覚める日。


奇しくも、それは…



…歌と俺の結婚記念日だった。


続く

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