(298)でゅくし
先日、オノマトペについて考えていたせいか、擬音やセリフで「記憶に残る表現」というのがあるよな~なんて事を考え出してしまった。
子供の頃、「北斗の拳」というアニメを見ていた時に、主人公のケンシロウに倒された敵キャラは「ひでぶ」「あべし」などと奇声を発して死んで行くというシーンがよくあった。
この「ひでぶ」「あべし」というセリフ、これだけで元ネタが「北斗の拳」だという事が分かってしまうという存在感を有している訳で。
こうした「語源が明確にイメージできる」ものもあれば、そもそも語源が何なのかがさっぱりわからないものもある。
その代表格が「デュクシ」ではなかろうか。
小学生くらいの子供がパンチを繰り出す時に口から発する擬音である「デュクシ」。
僕が小学生の頃にもクラスに「デュクシ」を連発する奴がいたのを覚えている。
つまり、40年前には既に「デュクシ」は存在していた訳だ。
今ほど全国的に認知されていたかどうかは分からないが、少なくとも関西出身の僕が小学5年生の時には既に「デュクシ」は存在しており、きっとその語源もその時代からあった筈という事な訳だ。
ウザがらみの象徴とも言えるこの「デュクシ」だが、いったい語源は何なんだろうか。
もしも自然発生的にどこかの子供が言い出したのだとしても、日本中にここまで普及するというのは、何かしらメディアの力があった筈なのだ。
それが昔のアニメか何かなのか、それともバラエティ番組か何かで広まったのか、ともかく語源がよく解らない。
というか、そもそも「デュクシ!」という擬音は、どのような状態を表現したものなのだろうか。
金属を叩く音でも無ければ肉体を素手で殴る音とも思えない。
「シ」という音が入っている辺り、何かしら空気が抜ける様な感じもするが、もしかしたらロボットか何かの動きを表現した音が基になっているのだろうか。
子供達が「デュクシ」をすると気のアクションは、手の形はまるでPCのマウスでも持っているかの様な姿で、そのまま相手の身体をつつくといった感じだ。
まったくもってイメージが湧かないのだが、しかし子供がいたずらっぽくパンチを繰り出す時の擬音として定着しているのは確かな訳だ。
そういえば、「ぐわし!」という擬音というかセリフもあるな。
これも有名な漫画の主人公のセリフだが、これもよく考えれば訳が分からない表現だ。
にもかかわらず、広く一般的に知られているというのは、これはこれで凄い事だと思う訳で。
僕も何か、こういうのを考えてみようかしら。
「記憶に残る」という意味では、ものすごい効果がありそうだもんな。
そんな事を思う、今日の僕なのであります。
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