(109)言葉の裏
小説を読んでいると、登場人物のセリフと共に心理描写がされていたりして、口に出した言葉が真実じゃなくて、嘘や方便だったりする事がある。
コレって、読者はそのセリフが嘘かどうかを知る事が出来る訳で、この「全体を見渡せる」読者のポジションはとても気持ちがいい。
今日の僕は仕事をしながらユーチューブの国会中継などを流していた訳だが、野党の鋭い質問に、のらりくらりと答弁する閣僚達の言葉を聞いていると、その全てが「含みのあるセリフ」になっており、言葉の裏に何かの意図を感じてしまう。
これが小説のワンシーンなら、
「国民お一人お一人が便利に医療機関を利用出来る様に、マイナ保険証をご利用頂き〜」
と語りながら、心の中は裏腹に、
(クククッ、便利さとポイントとかを提供してやれば、愚民共は簡単に個人情報を差し出しやがる。こちとら個人の資産情報と間接的に結び付けろというアメリカ様の指示さえ達成できれば、あとはどうなろうと知ったこっちゃないのさ)
などと考えながらほくそ笑むのだった。
みたいな陰謀を客観的に知る事が出来るのだろうが、現実はそうはいかない。
国会中継で答弁している閣僚達の現実は、
「国民お一人お一人の為に、検討に検討を重ね、丁寧な説明を繰り返してゆき、ご理解を頂ける様に、さらに検討を重ねたいと考えております」
みたいな、
「結局どういう事だよ!?」
というツッコミしか入れられない様な答弁が繰り返されている。
閣僚って、バカでは成れない立場な訳で。
つまりは、閣僚の面々は頭の良い切れ者達な訳で。
という事は、あんな訳の分からない答弁の裏にも「何らかの意図」がある筈な訳で。
例えば目的が「時間稼ぎ」なのだとすると、一体「何の為の時間稼ぎ」なのかが気になる訳で。
もしかしたら、裏で知らない内に決定されている事こそが、閣僚達の「言葉の裏」なのかも知れないですね。
信じるか信じないかは、あなた次第です。
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