(13)カニカマ

 執筆活動とはあまり関係が無いかも知れないが、僕はカニカマが好きだ。


 勿論ズワイガニを食べられれば最高なのだろうが、庶民の僕には本物のカニはなかなか手が出ない高級食材だ。


 なのでカニの代わりにカニカマを食べている訳だが、これは「カップラーメンとお店のラーメンは別物だ」に似た議論がある「別の食べ物」なのは分かっているのだが、カニカマはカニカマでとても美味しいのである。


 しかし、あの食感はどのように文章で表現するのがいいのだろう。


 例えば、美味しいエビの身を食べる時には「プリップリ」などと食感を表現する事が多いと思うのだが、カニカマの食感は「プリップリ」というのとは違う気がしている。


「もちもち」とも違うし「つるつる」でも無いし、皆さんはカニカマの食感をどのように表現するのだろうか。


 僕の知人は「くにゃくにゃした食感」などと言っていたのだが、それではどうにも美味しそうに聞こえない。


 あの食感を「美味しそう」に表現する良い言葉は無いものかと考えている僕は、どうにも良い表現が思いつかずに悩んでいる訳である。


 似た食材で例えれば、「かまぼこ」等は「プリプリ食感」と言われれば「確かにそうかも」という気もするが、その表現でカニカマの食感だと思えるだろうか。


 僕は思えない。


 色々考えた揚げ句「ムチムチ」というのはどうかと思ったのだが、どうにも「ムチムチ」の次に来る言葉は「ボディ」な気がしてならない。


 程よく繊維状にホロホロとほどけるのに、一本一本はしっかり弾力のある歯ごたえを楽しめて、尚且つ旨味たっぷりのあのカニカマ。


 もし良い表現があれば、教えて欲しいと切に願う今日この頃なのである。


 美味しいんだよね~、カニカマを三杯酢につけて食べるのが。


 あの食感を、何とか言葉で表現できる様になりたいなぁ・・・


 そんな事を考えながら、今日もカニカマを食べるのです。

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