それは、りかの宿題。を完全版にした、姉妹作のウメチカとの輝けるコラボ作品。題して『それは、ちかの繰り広げられる大追跡。そして、りかの大きな宿題。』今明かされる舞台裏には、もう一つのドラマが存在したの。
Chase 17 Chika side 疾走! もしくは疾風。
Chase 17 Chika side 疾走! もしくは疾風。
――風のように。或いは影の如く。そうならば、超カッコよいのだけれど、
ややブラックなイメージ。
漂うブラックなイメージ。それは怨念のイメージ……
そして疾走するのはお車。人力ではなくハイブリッド。通称『ブラックタイガー』と呼ばれる如何にも箱という感じのお車だ。その運転手は……何故かティムさん。
疾風のような運転。されど安全運転。……まさに理想的な運転テクニック。
その運びの渦中で、
「集めるわよ、スタンプ。いいわね、あなたたち。
と宣言……だけど、
「あの派手派手女って、梨花の何なの? 可奈は会ったことあるの?」と素朴な疑問。
されど、大いなる疑問。なぜ可奈が、そんなにムキになってまで、あの派手派手女に拘るのか、先程の梨花との通話中に電話を切ったのか、その理由も密かに含め。
「チラッと見かけたの。梨花と仲良くお話してて……
何でなの? 私の方が梨花のこと、何でも知ってるのに。……恥ずかしいこともところも何もかも。梨花を好きな気持ちは、誰にだって負けてないのに」
完全なまでに嫉妬。燃ゆるジェラシー。
ちなみに僕は知らない。派手派手女とも面識はない……と思う。なら、向こうも僕のことを知らないはず。僕が梨花と出会う前に、梨花が東の都にいた頃のことだから、妹がいること自体、その子は知らないと思える。なので今頃は嘸かし……『あれ? 梨花に妹さんなんていたっけ? 確か一人っ子だったよね?』と、疑問による言葉を並べていることだろう。だから突然現れて、ただ興味本位だけで、その子の驚く顔が見て見たい。
纏まらないようで、只々車窓から流れゆく景色と、過ぎゆく音楽を奏でている。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます