いらっしゃいませ

「いらっしゃいませー!」


八重歯ののぞく可愛い笑顔。

「ああ…俺の癒し…かわいい」


疲れていたせいか、心の声が漏れ、それも結構ふつうの大きさの声だったから即座に店員の顔が歪んだ。


「きもっ…」


「え」


俺は一気に谷底に突き落とされた。


「はは。インキャに言われても嬉しくないって」


店内には女の子の店員が二人いたのだが、

そんな会話がモロに耳に入った。


嫌な感じだった。


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