番外短編

番外編・あなたの言葉を巡る旅(後日談フィオナend)



 

 私の名前は神無月沙雪という。

 月夜の妖精リーザと出会い、妖精姫として悪の組織と戦っていた私は、紆余曲折を経て大切な人と日々を過ごすようになった。

 ハルヴィエド・カーム・セイン。

 日本では晴彦を名乗る彼は、率直に言えば変な人だ。

 飛び抜けて優れた容姿と研究者としての才覚を持ち合わせた、才色兼備を地で行く男性。だからと言って驕りはせず、優しく穏やかで周囲への配慮も怠らない。ハルヴィエドさんは十歳も年下の私をいつだって個人として尊重してくれた。


 反面日常生活では抜けが多い。

 放っておくとインスタントや冷凍食品ばかり食べるし、お酒も大好き。友人といる時はバカをやったり悪ノリしたりもする。

 あとは、抱え込み過ぎる性格で、大切な誰かの為なら平気で無理をする危なっかしい部分もある。

 もともとが悪の科学者だけに、暗躍や策謀を平然と仕掛ける。

 決して良い所ばかりの人ではなかった。


 だけどハルヴィエドさんは、いつだって誰かを何かを守るために身を削って戦ってきた。

 そんな彼に私は惹かれ、良い所も悪い所も、全てひっくるめて好きになったのだ。


「どうしたんだ、沙雪?」

「ハルヴィエドさん。ええと、幸せをかみしめていた……かな?」


 休みの日が重なれば二人で外に出かけることも多い。

 けれど偶にはお家デートもしたくなる。

 今日は自宅のソファーで優しい時間を共に過ごす。彼の胸元にこてんと頭を預けると、優しく撫でてくれた。

 付き合いが長くなって、彼は私を呼び捨てるようになった。

 私の場合は、敬語を使わなくなった。

 また彼の正体を隠すために外では「晴彦さん」、二人きりの時は「ハルヴィエドさん」と呼び分けている。

 どちらも貴方で、どちらも好き。この気持ちが伝わっていればいいと思う。


「んー。今日はのんびりだなぁ」

「ええ、本当に。……ね。時間があるなら、これを一緒に見たいな」

「えぇ……」


 私がスマホを見せるとハルヴィエドさんは若干顔をしかめた。

 嫌がっているというほどではないが反応は微妙だ。

 それも当然、彼にとっては大切であると同時に非常に恥ずかしいモノなのだから。


『にゃんでも実況ジュピター』


 電子掲示板の一つで、癖の強い住人が色々とネタスレをたてている。

 ハルヴィエドさんも愚痴スレでわいわい騒ぐ、にゃんj民と呼ばれる一人だった。


「いいでしょう? 偶には」

「うぅん。まあ沙雪が言うのなら……」


 照れたように頬を掻く彼が愛おしい。

 私は、かつて彼がたてたスレを見るのが嫌いではない。

 だってここには、いつかの大切な言葉たちが今も残っている。

 だから思い出を振り返るように、私達はそっとスマホに触れた。




 ◆





15:ハカセ

 ワイの推しはフィオナたんや

 スレンダーでクールっぽくみえるのにエレスちゃん大好きなの可愛すぎん?




「ふふ。ハルヴィエドさんは、こんな頃から私を可愛いって思ってくれてたのかぁ」

「いや、うん。まあ事実なんだが」


 まだ私が彼を認識していなかった頃から、推しだなんて言われていた。

 少し恥ずかしいけど 1スレ目のレスはお気に入りだ。




239:ハカセ

 日本の冷凍食品ってすごいな 餃子とかワイですらパリパリの羽根つきが作れる

 チャーハンと合わせて今夜はご馳走といくわ


240:名無しの戦闘員

 ハカセはどこのチャーハンが好き?


241:ハカセ

 ワイは圧倒的に『マー油と焦がしニンニクの超☆チャーハン』やな

 600gのボリュームも嬉しい




「以前は冷凍食品やインスタントばかりだったね。今は料理上手だけど」

「沙雪にばかり任せたくないからな」

「うん、ありがとう」


 彼は定期的に手料理を振る舞ってくれる。

 任せきりより一緒に、と望んでくれるのが嬉しい。




235:ハカセ

 安価……!

 にゃんj民の伝家の宝刀にして悪ふざけの極み

 まさかワイが体験する機会が訪れようとは……!


236:名無しの戦闘員

 意外と乗り気だなw


237:名無しの戦闘員

 大丈夫か? 俺も含めてこんなスレに集まってるんだ

 人生を預けていい連中じゃないぞ?




「……そう言えば、初対面の時は茜に“美しいお嬢さん”なんて言っていた。少し、嫉妬してる」

「いや、安価。エレハカ女の暴走だから」

「エレハカで通じるくらい馴染んでいるのがまた……。フィオハカはいなかったの?」

「私が、君を好きなのは周知の事実だったからなぁ」

「そ、そっか。にへへ……」


 でも、実はハルヴィエドさんと茜は相性が良かったりする。食事の好みとか、性格とか。

 それがちょっと悔しくもある。……なんて考えたりするから私は重いと言われるのだ。




527:ハカセ

 どうしようお前らワイ偶然火傷またフィオナたんとお茶してもうた!

 木苺のエクレアとか頼んじゃったけど『情けない奴!』とか思われとらんかな!?




「可愛い、って思っています」

「か、勘弁してください」


 うん、可愛い。




870:ハカセ

 猫耳くのいちはワイが12歳の頃か面倒をみとったんや

 なのにいきなりオシャレに気を遣いだして……

 いったいなにがあったんや……




「本当に、美衣那には甘いね」

「正直自覚はある。だが」

「分かってるよ。今は、もっと甘やかしたい人がいるって」


 私がそう言うと優しい微笑みを返してくれた。




423:ハカセ

 一粒で清涼感が得られるフ〇スクは頭脳労働をするワイのお気に入りやった

 清涼感……涼しい……火照りが抑えられる?


 一応言っとくが、普段ならこんな考えはせん

 酩酊というか泥酔というか ともかくまともに頭が働いとらんかった

 そやからフ〇スクが救いに思えてしまったんや


 そうしてワイはフ〇スクに手を伸ばし……


424:ハカセ


 おもむろに、ケツの穴に挿入した



425:名無しの戦闘員

 なんでだよwww


426:名無しの戦闘員

 バカじゃねえのかw




「……これは。これだけは、本当に」

「うん、私も何を考えていたのか」

「絶対に、お酒は飲み過ぎないでね?」

「分かっております、沙雪さま」


 厳重注意は「酔った勢いで……」なんて狙っている女性が一定数いるから。

 でもそこまでは伝えません。




600:名無しの戦闘員

 まさかとは思うが猫耳ちゃんもポンコツなのか……


601:名無しの戦闘員

 よく考えてみろよ 12歳の頃からハカセが面倒見てきたんだぞ


602:名無しの戦闘員

 あぁ それはポンコツだわ


603:ハカセ

 >601、602 どういうこと!?


 この事態を打開するためにワイは虹色の脳細胞をフル回転させた


   ワイ『そうか……今日はこれから食事に行くから、また日を改めてもらうが構わないかな?』

  エレス「はい、勿論です!」

   ワイ『なら、こちらから改めて連絡をいれよう。三人が来るなら歓迎したいしね』

 フィオナ『で、でしたら私が一番年上ですし、連絡役を請け負います』

   ワイ『そう? じゃあ私の番号を教えておくよ』




「あ、この時のこと覚えてる。萌は頻繁に連絡取り合ってるのに、私は連絡先も知らないのにモヤモヤして。どうにか頑張って、ハルヴィエドさんの連絡を知りたいって思ってたの」

「……普通に聞いたら教えていたが?」

「もう、そうじゃなくて」


 ぽかりと弱めに彼の胸を叩く。

 これだけ長く一緒にいるのに、未だに鈍感な時がある。

 そんなところも好きだけど。




863:ハカセ

 前に誰かブラックな組織辞めないの、みたいなこと聞いとったな

 ここで断言しておくわ


 確かに首領に理不尽に怒られて仕事押し付けられて毎日しんどい

 愚痴スレたてる程度にはストレスも溜まっとる

 それでもな、父親が亡くなって兄貴を心ならずも追放した14歳の子供を置いて組織を離れようとは思わん

 ワイは、最後の最期まで悪の組織の科学者ポジや


 だから、この先どうあっても私は日本人の敵のままだ

 謝りはしないし許してくれとも言えないが、そういうものだと思っておいてくれ




 そのレスが悲しくて、私はぎゅーっとハルヴィエドさんを抱きしめる。


「大丈夫だよ、沙雪。今は、こんなことは考えていない」

「分かってるけど。もう少しだけこうしてていい?」

「もちろんだ」




594:ハカセ

 おまいら……ワイの結婚式には呼んだるからな

 その時は社長代理のワイとフィオナたんに祝福のシャンパンをかける権利をやろう




 そのレスが嬉しくて、私はぎゅーっとハルヴィエドさんを抱きしめる。


「にへへ……」

「おーい、沙雪?」




174:ハカセ

 最初は仲良くお喋り

 なんかクラスの男子に、ルルンちゃんに意地悪する子がおるんやと

 素直になれない男の子やなぁ、と思いつつ何かあったらワイを頼るんやで的なことを言っといた

 そして問題の瞬間がやってきた 


 ルルン『ハカセさん、しゃがんでくれませんか?』

  ワイ『ん? こう?』

 ルルン『えいっ』(ぎゅー


 ルルンちゃんはかがんだワイに抱き着いてきた

 しかも首に手を回しぎゅーっと




 そのレスにもやっとして、私は全力でぎゅーっとハルヴィエドさんを抱きしめる。


「沙雪? 力が、力が強くなってない?」

「萌に、ぎゅーっと?」

「昔のことだから、ね?」




327:名無しの戦闘員

 ちなみにハカセの好きな女の子のタイプは?


328:ハカセ

 ロングヘアで、清楚そうで、抱きしめたら折れそうな感じのスレンダーな正統派美少女




「私の好みのタイプは、銀髪で優しくて気遣い屋で、ちょっと抜けてる男の人、です」

「はは。嬉しいな」


 でも、似た人ではなく貴方でないと駄目だけど。




122:名無しの戦闘員

 なんだよ、ハカセ一人貧乏くじ引いてるのかと思ったら皆ちゃんと支えてくれてるじゃん


123:名無しの戦闘員

 俺らだって画面の向こうから応援してるからな!


124:ハカセ

 結局1スレ分付き合わせてもたな

 みんなサンガツ

 後はワイなりに頑張ってみるわ

 こっからはたぶん夜まで書き込みできんけどよろしく

 ほな、いってくるわ!




「私達は、幸せ者だね」

「ああ、まったくだ」


 これはデート前のやりとり。

 にゃんj民の皆さんは、私とのデートのために色々と考えてくれた。

 これだけ多くの人に応援されていたのだと思うとすごく嬉しい。




795:ハカセ

 ルルンちゃんは結構想像しやすい

 というかワイの希望として弟子にしたい

 あの子の神秘に対する先天的適正はすごいもんがある

 神霊工学を基礎から教えたら絶対いい研究者になるわ



 

「まさか、このレスが現実になるなんて……」

「萌ちゃんも、私に負けない研究者になると言ってくれているよ」

「……浮気は、駄目だからね?」

「しないしない」



 萌はハルヴィエドさんの会社で研究職に就いている。

 表向きは普通の社員、だけど実際には神霊工学の手ほどきも受けているらしい。

 ハルさんはお師匠様、といっていたけれど。萌は昔からハルヴィエドさんを慕っていたから少し心配になる。

 ちなみにハルヴィエドさんは社長兼研究者。

 相変わらず仕事を抱えすぎて、こちらもとても心配。




383:ハカセ

 全然ちゃいます


 Lリア『ハカセ様はどう考えてもおかしい量の仕事を押し付けられています』

    『他の幹部が離脱した今、仕方のない部分はあるかと思います』

    『だからこそ私は、ハカセ様の負担を軽減できるよう努力します』


 Lリアちゃんはマジメで優秀でよく頑張っとる

 おかげでワイの仕事がすっごくスムーズ

 ええ子や、本当にええ子なんや……


 


 リリア・ヴァシーリエヴァさんは今でもハルヴィエドさんの補佐役だ。

 役職としては第二秘書。

 第一秘書はレティシア・ノルン・フローラムさん。スレ内でせくしーと呼ばれた女性が務めている。

 レティシアさんはともかくリリアさんは非常に危険。

 私の一つ上だけど、凄く美人で仕事ができて、なによりハルヴィエドさんを尊敬どころか信奉している。

 浮気するなんて思ってはいないけれど、やはり少しモヤモヤしてしまう。 




820:ハカセ

 説明しよう 

 あれはワイ驚異のぎじゅちゅ力によって生み出された【遠隔怪人セルレリアン】

 その名の通り遠隔操作が可能な怪人である

 SPシステムを通して基地内から怪人の挙動を完全に掌握

 ぶっちゃけるとP〇VRみたいなヘッドセット+コントローラーでお手軽に遠隔操作できる怪人や




……ああ、これも覚えている。ヴィラベリートが暴走した時の話だ。


「懐かしいなぁ。この頃はまだヴィラが外に出られなかった」

「今は、喫茶店ニルで普通にお茶をしているものね」

「ああ。アニキと和解できて本当に良かった」


 ヴィラベリートの感情はすごく明確。

 あそこまでまっすぐにはなれないから、少し羨ましいと思うこともある。


「他には何があったかな……」

「改めて見ると私の扱い悪いな。お前らひどい」

「でも、ワイさん楽しそう」


 二人で掲示板を眺める。

 ふざけたレス、応援レス。からかったり勇気づけたり、私を奇麗だと言ってくれる人も沢山いる。

 そうして多くの言葉を辿り、区切りに懐かしいレスに触れる。




958:ハカセ

 まあ、そんな感じや

 じゃあワイらはまだ打ち上げがあるしそろそろ落ちるわ

 ほんまにサンガツな

 ワイも首領も猫耳もフィオナたん達も、組織の皆も離れたアニキたちもみんな頑張った 

 でもお前らの言葉が動かしたもんもある

 単なる愚痴スレが、お前らのレスがワイらと一緒になって日本侵略を止めたんや




 デルンケムとの最後の戦いは茶番だった。

 でもにゃんj民さん達が、ヴィラベリートを説得しようとした事実は変わらない。

 ハルヴィエドさんが死を覚悟したと勘違いしてにゃんj民さんは必死だった。

 その結果が日本の平和なのだと思う。

 だから私は掲示板を見て当時を振り返るのが結構好きだ。

 名前も顔も知らない、性別だって分からない。

 そんな“あなた達”の救ってくれたものが、私の幸せを形作っている。


「幸せだなぁ。こんなに幸せでいいのかって思うくらい」

「ああ。私も同じ気持ちだ」


 ゆったりと流れる日曜日の午後。

 けれど、子供の泣いている声が聞こえた。


「ああ、大丈夫? 美空ちゃん」


 二人の甘い時間はここでお終い。

 私はベビーベッドでぐずる愛しい赤ちゃんを抱きあげた。

 あやして軽く揺らしてあげると、無邪気な笑顔を見せてくれた。


「やっぱり、ママが大好きなんだな。私ではこうも泣き止んでくれない」

「そんなことないですよ、あなた」


 あれから順調に交際を重ねた私達は結婚して夫婦になった。

 ハルヴィエドさんは「どうせ偽名だから」と私の姓を名乗り、今では神無月晴彦として生活している。

 そうして私の腕の中には、産まれたばかりの愛しい娘・美空が寝息を立てている。

 “雪”の日も“晴れ”の日も乗り越えて、私達のところに来てくれた美しく広がる空だ。


「あぁ、可愛いなぁ。大きくなったらきっと恋人を連れてきて“この人と結婚する!”なんて言い出すんだろうなぁ。そうしたら私はどうすれば……」

「それは流石に気が早すぎるよ、あなた」


 思わずくすりと笑ってしまう。

 子煩悩なハルヴィエドさんは、娘を目に入れても痛くない程に可愛がっている。

 社長として会社を取りまとめながら、家事や育児にも積極的。むしろ放っておくと睡眠時間を削ってでも全部やってしまう勢いなので、嬉しいけれど注意が必要だ。

 茜や萌、英子先輩に美衣那。ヴィラベリートにレティシアさん。他のデルンケムの皆さんとも。

 あの騒動で知り合った人たちとは今でも大切な友人として繋がりを持っている。

 意外にも、私達の家庭を一番気遣ってくれるのはレングさん。スレでゴリマッチョと呼ばれた筋肉紳士だ。


『いいか、出産した後に必要なのはなにより安静と睡眠! いくらダチでも客を迎えるってのは結構なストレスなんだ! 赤ん坊の顔を見たいのは分かるが、遊びにくる時はハルヴィが休みで雑事をこいつに全て任せられる時だけにしろ!』

『ゼロス様、落ち着くまではケーキを土産になんざ持ってこないでくださいよ! つわりが終わっても匂いで気分悪くなる時はあるんですから!』

『どんな状況でも、まず沙雪の嬢ちゃんの体に負担にならないことを念頭において訪ねるように! 久しぶりで楽しいからって長居も厳禁だ!』

『ベビーカーやベビー服、幼児向けのおもちゃを贈る時もまず沙雪の嬢ちゃんに相談! 自分の子供の部屋をこうしたいって希望があるかもしれねえ!』

『ハルヴィ、お前が優しい奴だってのは知ってるが、出産したばかりの時はなにがなんでも嫁さんを優先しろ! いざって言う時に動けるよう、生活が安定するまで酒は一滴も飲むんじゃねぇ!』

『そして俺が上げた注意点も、沙雪の嬢ちゃんの望みなら全部覆せ! 母親の言葉より尊重されるもんはねえ! あと、今の時期に嫁さん労わってやれねえ夫なんて将来的に見ても必要ねえからそのつもりでいろよ!』

『もちろん、なにかあったら俺らを頼ってくれ! 絶対に駆け付けるからよ!』


 こんなふうに、初めから友人知人に言い含めてくれた。

 圧が強い。

 気遣いすぎてちょっと怖いけれど有難いと思う。

 レングさんはたいそうな愛妻家で『出産したばかりの嫁さんが泣くようなら、いくらハルヴィでも許さねえ』と公言憚らない。

 ハルヴィエドさんはそんなレングさんを誇らしく思っている。

 あいつは愛すべきバカなんだと、嬉しそうに語っていた。


「あまり負担が大きいようなら、ベビーシッターも入れるが」

「ううん。今は美空ちゃんのために苦労させて? きっとそれもいつか、大切な思い出になるから」

「……分かった。なら、私にはそれを支えさせてほしい」

「はい、あなた」


 そうして私はそっと彼に体重を預ける。

 伝わる体温が心地いい。

 もしも育児に慣れてきたなら、今度は二人でにゃんjに書き込むのもいいかもしれない。

 今度のスレタイは。


『元・悪の科学者と変身ヒロインだけど、娘が可愛すぎてしんどい』


 なんてどうだろうか。

 私は幸せな想像に、小さな笑みを落とした。



 ─────────

 時系列・本編より八年後

 元ネタ電車男なんで、最後にスレを二人でもう一度見るネタは必要です

 



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