白夜

うさみゆづる

こども

 いつか消えてなくなると思っていました。

 私だけは大人にならないと思って、生きていました。永遠に子どもでいたい、というのとは全然違うのです。そういう意思によって抗うのとは全く別に、最初からそういう仕組みだから、という当然の理解で、私は大人にならないと思っていました。

 大人になる前に、風とか、鳥になって、綺麗さっぱり消えてなくなるんだと思っていたけど、いつまで経っても私の体は、透明になるどころか、だんだん大きくなって、大人になって……。

 あーあ、風になりたかったなあ。

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