第37話 動き始めた運命…序章
それから数か月が経ち、神崎先輩と白鳥先輩は高校を卒業した。
神崎先輩はインターハイでの成績が認められて、大学推薦で大学に…
白鳥先輩は自身の夢であるメイクアップアーティストになるために
専門学校に行くことになった。
神田先輩と白鳥先輩とは卒業後も仲良くさせて頂いていて、
特に白鳥先輩とは休日に二人でお出かけしたり等ちょっと特別な…
友達以上恋人未満という状態である。
俺は3年生となり、ボクシング部のキャプテンとなった。
あの時の顧問からの電話はキャプテンにならないかという相談だった。
(タイミング悪く、雪奈さんにとんでもない所見られ恥ずかしい思いをしたが…)
※
中2以降、人との関わり合いを極端に避けていた俺には
毎日が右往左往で時折弱気になり、
手紙でお姉ちゃんに…
電話で白鳥先輩に…
家では雪奈さんに…
励ましてもらいながらもキャプテンとして皆をまとめ上げて、そして…
自身は悲願であったインターハイを制した。
残念ながらその場には試験中だった白鳥先輩はいなかったが、
代わりに部活の後輩達と同級生…
そして大きな声で声援してくれた雪奈さんの姿があった。
俺は一つの目標であった身体的な強さと精神的な強さを身につけた。
・・・
それから…俺は、国立の大学に通いながら会社で
インターンシップをするようになった。
大学に入ってから朝の軽いトレーニングは続けているが、
本格的なボクシングは辞めた。
年齢ももう20歳を迎えた…
大学1年時は、
これまで交流のあったrank-1の人達とは別の人達とも仕事をして
主に会社と契約しているVtuber達のマネージメント管理の補助をしていた。
大学2年になると、
インターンシップの範疇を超えるような仕事
バーチャルライブプラットフォーム企画・運営も
rank-1の方々の補佐を受けつつ、担当するようになり
ちょっとしたベンチャー企業に勤めているような感覚になった。
施設(カンピオーネ)から入ってくる優秀な社員達は
人気Vtuberでもあるそうで、今後はその人達と交流を図り
更なる企画・運営をしていく予定である。
・・・
とある酒場の裏路地:
「先輩…」
「おう!久しぶりじゃねーか!!
少年院から出てきたから暫く顔を見せなかったが…どうしてた?」
「ずっと人を探してました…
また…薬…譲って貰えますか?」
「あ?…あーーー、今は無理だ…最近色々とゴタゴタがあってな…
ちょっと落ち着いたら用意してやるよ?
金はあるんだろうな?」
「ええ…まあ…」
「何だ?お前が使うのか?
それとも…誰か壊したい奴でもいるのか?」
「ええ…俺の人生をメチャクチャにした奴らがいて…
ちょっとね…
ズルいでしょ?
俺がこんな目にあったのにそいつらが普通の生活送れているって…」
「へ~~…俺も協力してやろうか?勿論金次第だが…」
「先輩も協力してくれるんなら心強いっす…
一人は見つかって…
もう一人はどうやら日本に居ないらしんっすけど…
餌撒いたんで…そう遠くないうちに分かると思います。
分かったら仕掛けるつもりなんで…
宜しくお願いします。」
「へへへ…分かった…」
・・・
成田空港:
「…お父さん…今…行くからね…」
「………ごめんね…恭ちゃん…今年は…」
・・・
カンピオーネでは既にVtuberの育成が始まっていた。
これまでの成績は試験等の点数で決めていたが、
方針が変わってからはこれまでと一線を画し、
試験+Vtuberとしての人気度でポイントが入り、成績が決められることになった。
それ故Generation制度は廃止となり、
2年間の総合ポイントでrank-1が決まる事になった。
「雪奈社長…今年度のrank-1 最有力候補のキャサリンが逆転されました!」
「What? 誰がrank-1になったの?」
私は最終結果の紙を確認し、呟いた…
「遂に…来たのね…」
最終結果の紙には、こう書かれていた…
Name Point
rank-1 Tomomi Nagase 711
rank-2 Katharine Ross 709
rank-3 Reina Serisawa 680(★Failure to participate in final test)
運命の歯車が再び狂狂と動き始めた…
第3章 完
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※本当は第3章では、
この時点での
・白鳥先輩と恭介の関係性(二人が親密になっていく様子等)の話
・新たな出会い(お嬢様系の女性との出会い)の話
・白鳥先輩と雪奈さんの初対面の話
(この話はストーリーにいれようか迷ったのですが、なくても話は成り立つので
サイドストーリーに変更します。
本日の話の中で急に白鳥先輩の夢の話とか雪奈さんに恥ずかしい所見られた等
記載がありますが、それもこのサイドストーリーに書いてあります。
昨日も書いたように♡が300超えれば公開します。現在♡204
若しくは ☆が1000以上超えたら、現在☆869
読者様に感謝の意を込めて公開します。
なお、サポーターの方には本日より「白鳥先輩と雪奈さん」を公開します。
場所は、近況ノートの所となります。)
とかも考えていたのですが、
停滞を示唆するコメントが散見されたので最終章に突入します。
色々な意見があってしかるべきですが
作者はスイカにそれなりに塩をかけて食べるタイプです。
強弱をつけるから強い部分が際立ってくると思っております。
第1章はこれでもかっていう位スピーディに強を表現し、
第2章は読者様に神視点でヒロインの心情を見て頂き
第3章は強弱で特に弱の部分を表現し、主人公の成長と共に読者様を落ち着かせ
第4章=最終章は、再び強にするイメージでした。
弱の表現の仕方が一部の読者様とは合わなかったみたいですが、
別にふざけてるとかコメディってわけじゃないです。
伝えたいメッセージはどの回にもあるんですが、
確かにそれは今回の話のように端的に伝えて、
細かい内容はサイドストーリーに回しても良かったかなとも
今回読者様のコメントを見て感じました。
ある意味中だるみのように読者様に感じさせてしまったのは、作者の反省点です。
明日からの最終章=第4章、宜しくお願い致します。
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