第21話 朋美の想い、真実… その3

朝早く、私は進藤君に一刻早く報告したくて

渡してもらった連絡先の住所に行った。


私は報告する時に思わず泣いてしまったけれども

彼も自分の事のようにとても喜んでくれた。


何て優しい人なんだろう…私はもっともっと彼の事が知りたくなった。

思い切って土曜日ショッピングという名のデートに誘った。

彼は喜んで付き合ってくれると約束してくれた。


・・・


土曜日私は思いっきりお洒落した。

眼鏡を外し、髪をアップにして、

胸を強調するようなキャミソールワンピースを着た。

進藤君…可愛いって思ってくれるかな?


待ち合わせ場所に行き、私の事を見た彼は顔が赤くなっている…

「ふふっ、ひょっとして…見惚れてる?」

思わず意地悪な事言っちゃった♡


「…いや…その…奇麗だよ…とても…」

…私も顔が赤かったと思う…


デート中は終始恋人のような雰囲気…私の人生の中で間違いなく最良の日♪

そして帰り際私は告白した。

「進藤君…今日は…色々ありがとう…私…進藤君の事…好きになっちゃった…

 今度は私が…進藤君の心の傷を癒せたらなって思ってるよ…」


「え!?」


「…それとも…私みたいな薄汚れた身体じゃ…嫌?…」


「そ、そんな事は…」


私は思い切ってディープキスをした。

最初は戸惑っていた進藤君も舌を絡めてくれた。

嬉しかった…こんな薄汚れた私を…進藤君は受け入れてくれた…

何て幸せなんだろう…この幸せがずっと続けば良いな…


お互いに赤面し、長い沈黙の後…

「……またね♡」


私は家に帰った。


・・・


翌日学校に行くと、私と進藤君とのデートが噂になっているようだった。

木崎が進藤君を視聴覚室に連れて行った。

気になった私はそっと視聴覚室のドアの下で聞き耳を立てた。


「まだ引き返せる!俺は諦めた方が良いと思う!!」


「彼女は噂のような人間ではないんだ!

 僕は…彼女を信じてる!」


嬉しい…進藤君…私を信じてくれるんだ…


「ふぅ…少なからず長瀬に恋心を抱いているお前に…

 ここまではしたくなかったんだが…

 お前にはショックかもしれないが、こういう写真があるんだ…」

「あの噂は…本当なんだぞ?」

「これでも…まだ…信じるのか?」


え?写真?でも進藤君はそんな事では…


「…正直…ショックだな…お前の言う通りなのかもしれない…」


……そりゃ…そうだよね…それが普通の感覚だよ…

…私みたいな薄汚れた女が…進藤君の恋人に…なれるわけないじゃん…

…私…何浮かれてたんだろ…馬鹿みたい…


私はそっと視聴覚室を後にした…


放課後私は帰りながら思った。


もう私は…普通の恋なんて…無理なんだ…

まだ期待しちゃうのは…汚れたりないのかな?

だから期待しちゃうのかな?

だったら…もっともっと汚れちゃえば…

きっと自分で自分を諦められるようになるよね…


家に帰るとお義父さんが言ってきた。

「朋美…土曜日彼とキスしてたな?」

そう言ってキスしている写真を私に見せた。


「俺の知り合いでな…ちょっと乱暴な奴がいるんだよ…

 でなお前はそいつの許嫁って事になっている。昨日からな。

 このガキは許嫁のいる女に手を出したんだ

 ふはははは…痛い目を見るだろうな~

 今からゾクゾクするぜ!!」


「お義父さん…どうして?…

 やり直すんじゃ…なかったの?」


「あ?そんなもんお前を喜ばせて落すための え・ん・ぎ だよ!!」


私が…甘かった…お義父さんは…もう…変わらないんだ…

進藤君…ごめんね…私と関わったばかりに…こんな目に…


でも…進藤君だけにはそんな目に遭わせるわけにはいかない…

それに…もう…私も私を諦めたい…


私はお義父さんにディープキスをした。


「お義父さん…そんな事しなくて良いよ…

 私がずっとお義父さんの傍に居てあげる…

 だから…もう進藤君とは関わらないで…お願い…」


「はぁ?このガキは俺に生意気に啖呵切って来たんだぞ?

 そんなんで許すわけないだろう!!」


「…良い考えがあるわ…

 明日…家で私をメチャクチャにして…

 それで彼を呼ぶの…そしたら彼も…私に幻滅するでしょう?」


「…ふ…ふははははは…

 そりゃ良い考えだ!!

 お前も酷い女だな!!

 流石俺の娘だ!!

 それなら俺の気も晴れる!!

 良いだろう!計画変更だ!その計画でいこう!!」


「もう一つお願いがあるの…その写真…頂戴」

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