ホラーゲームは実存する

珊瑚水瀬

愛 『わたしのにっき』

 私にとって愛とはいつも同じことのくりかえしだった。

 お人形のように相手に求められていることを繰り返す。

ただそれだけ。

昔からなぜだか相手が何を考えて何を欲しているのか手に取るように分かったのもこのパターン化を助長させた。

 私は、心の中の声を必死で押し殺すうちに、本当に人形になってしまったようだ。

苦しい?そんなの当の昔に捨てた。

 この世の果てがもしここにあるのなら君はきっと絶望に染まった顔をするのだろう。

でも、私はちっとも構わない。

 泣きたいよ。でも涙ではないみたい。これは何だろう。

 もうこの身体は私のものなのか、この思考は私のものなのか。

私を定義するのは一体何なのか。

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