第二十三話 酔っぱらいとお泊り



酔っぱらいを含め、三人で夕食を食べ終わり、すっかり酔いつぶれた隼はぐっすり眠ってしまっている。

さっきまでのはしゃいでた元気はどこに行ったのか。


「山中さん、すっかり寝てしまいましたね」

「そうだな。こんだけ気持ちよさそうに寝てるし起こすのもなあ」

「じゃあ泊めさせます?」

「へ?…………君がいいなら俺もいいんだけど」

「むっ」

「ああごめん、結奈ちゃんがいいなら俺もいいよ」


ここでもそれ気にするのな。


「じゃあ寝かせておきましょ」

「了解。まあ相変わらず寝床がないんだけどね。今度新しく布団でも買っておくかあ」

「じゃあ今日はどうします?小鳥遊さんのように私と山中さんとでベッドで寝ることはさすがにできないですし」

「んー、じゃあ結奈ちゃんはいつも通り布団で寝て。俺は座布団で寝て、こいつをベッドに持ってく」

「お兄さんは優しいですね。じゃあお言葉に甘えて布団で寝かせていただきますね」


よし、じゃあこいつをベッドまでもっていk―――おっも…………。

なんで俺が酔っぱらいの介護をしなきゃいけないんだよ…………。




はあ、はあ……………………。

クッソきつかった。

ま、これでこいつも運び終わったことだし、俺は座布団でも敷いて寝るか。


「そういえばお兄さんはどこで寝るんですか?」

「ん?俺?クッションでも敷いて寝るけど」

「…………体痛くなりません?」

「まあちょっとはね。でも全然平気だから」

「……………………一緒の布団入ります?」

「冗談でもそんなこと言わない」

「はいはいわかりましたよー。…………冗談じゃないかもしれないのに」

「ん?なんか言った?」

「あ、い…いえ!!そ、それじゃあおやすみなさい!!」



「………………いちゃいちゃすんな…………」



((お、起きてる…………!?))


「むにゃむにゃ……………………」

「寝言か…………」

「ね、寝ますか」

「そ、そうだな」



―――翌朝。


「あ……………れ?ここはどこ?私は誰??」

「朝から現実逃避すな」

「あ、山中さん。起きましたか」

「あ!家政婦ちゃんだ!おはよ!!」

「はい、おはようございます。朝ごはん作りましたけど、食べます??」

「食べます!!死んでも食べます!!!」

「死んだら食えないだろ」

「二日酔いに効く味噌汁も作っておきましたよ」

「神?」

「この子は女神だよ」

「そうだったそうだった」

「朝からなに変なこと言ってるんですか。ささ、朝ごはんにしましょ」



「「うん、美味い(!)」」

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