おっさん、転生す


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 「こ、ここは何処だ!?」


 目が覚めたかと思えば、そこには知らない大草原が広がっていた。


 「あれ?俺、死んだよな。もしかして、天国か?ここは……」


 天国とは、こんなところなのか。知らなかった。てっきり、もくもくな雲の上にある楽園のような場所かと思ったが、こんな、ファンタジーのような……


 「ん?待てよ……」


 今、ファンタジーという言葉を思い浮かべたとき、とあることがフラッシュバックした。それは、最近読んだ、「異世界探訪記」という漫画。

 異世界転生した主人公がのんびり異世界を冒険するというストーリーなのだが……


 まさか、まさかとは思うけど、これ、異世界転生っていうこと?


 だけど、あんなのフィクションに決まってる!天国とか地獄はあったとしても、あんなものはまさか無いよ!と、思ってるのだが、あまりにも、漫画で見たような景色と似ている。


 本当に、本当に、異世界転生なのかもしれない。


 「とはいえ、これからどうしろというんだ。何もないし……ん?」


 ふと、横を見ると、小枝が落ちていた。


 「小枝ね……これでどうしろというんだ。」


 だが、無いよりはましか……そして、その小枝を拾うと、急に変な画面が出てきた。



 【ユウトは「ただの小枝」をゲットした!】


 【ユウトは「ただの小枝」を装備した!】


 【ユウトの攻撃力が+5上がった!】



 「な、なんだよこれは!?」


 何だかアールピージーのような表記である。今、この小枝を装備したというのか……だけど、これで魔物と戦うのか?


 「まぁ、いいや。とりあえず、とにかく歩こう……」


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 「スライムかなんかいるのかな?」


 そんな呑気なことを言いながら歩いていると、最悪な事態になった。


 「おや?大きな岩がある。変な模様の岩だな。」


 変な岩があった。丁度良い。歩き疲れていたところだ。


 「ちょっと休憩しようかな。」


 そして、その岩に腰かけた。すると突然!その岩が動き出したのである!


 「んなぁっ!?」


 そう。その岩は、大きなドラゴンの背中であった。



 【ランドドラゴンが現れた!】



 「にげろぉ!!!」


 俺は、とにかく走って逃げた。だが、ランドドラゴンものしのしと追いかけてくる。だが、身体が大きいせいか、そこまで速いわけではなく、なんとか撒くことが出来た。


 「危ない!死ぬとこだった。2回も連続で死ぬのは勘弁だよ。」


 



 


 

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