魔女の帰還 ~役立たずと言われ勇者パーティーを追放された女魔法使いは母国で魔法に内政に無双する~
蒼田
第一章 爆炎の魔女と旅、そして悪徳貴族
第一話 追放と爆炎の魔女
「任せろ!」
「あ、ちょっと待ちなさい! このバカ勇者!」
私がそう言う間もなく勇者イーサムが
「あ~もう!
様々な魔法を使い黒髪の勇者イーサムを強化し相手を弱体化させました。
あら、そう考えている間にイーサムが
「ふぅ今日も俺様の活躍で
「アハハ、流石だね~」
「流石はイーサム様です! 」
そう言うのは
いつもの事ですがこの人達は戦闘に参加せずなにを言っているのでしょう?
「それはともかく……。クリスタ、これはどういうことだ?
いえ、していましたよ? 貴方のサポートを。
しかも貴方、私が倒してしまうとすぐに機嫌が悪くなるでしょう?
「魔法王国の出だからって期待していたのに何の役に立たないじゃないか……」
はぁ~と彼は
そう考えているとイーサムがキリッ! とした目をしてこちらを向きます。
嫌な予感しかしません。
「クリスタ! 君をここで追放する! 君とはここでおさらばだ! 」
はい? と思わず聞き返してしまいました。
指をこちらに差しビシッ! と決める彼の周りにベラとカミラが近寄っていますね。
「君の事は教会へ死亡と報告するよ」
そう言いながら
あれは……!
「じゃぁな! 魔法王国の魔法使いさん!
そう言い彼らはこの場所――ダンジョンから出ていきました。私を置いて。
★
彼らが
「ふぅやはりこうなりましたか。仕方ないとはいえ最低限の陛下へとのお約束は果たせました。それに証拠も十分ですし、大丈夫でしょう」
「また
そう言い
「
そう言い魔杖を相手に向け魔力を込める。
「私にはあまり変わりませんね。
Gyaaaaaa! という悲鳴が聞こえますが放っていると街に被害が出るので仕方ありません。
しかしどうしましょうか? ここはダンジョン地下二十階層……。
普通なら
おや、
「二十階層で
魔法使いのローブを
その後、私はモンスター達を真っ黒こげにしながら階層を進ませました。
確か……私がアカデミーに通っていた時は『爆炎の魔女』とか呼んでいる者もいましたね。
呼んでいた者は違う意味で家が炎上して取り壊しになったようですが、私のあずかり知らないところです。
周りを焦がしながらどんどんと先へと進む。
それにしてもイーサムは本当に勇者なのでしょうか? 彼の力は一般の騎士と大差ありませんし、むしろまともな状況判断ができる点を考えると騎士の方が強いと思うのですが……。
爆音をまき散らしながらそれでも進む。
神殿からの発表がなければ勇者とは思えませんね。
それにしてもあの女達も
イーサムもイーサムです。
女好きが過ぎます。
世界に一人しかいない勇者を支援するための『勇者支援金』。それを旅や自分の強化に使うのではなく女遊びやお酒に使うなんて……。
まぁこれで陛下の取り巻きも言い逃れが出来ないでしょう。
「ここが最後でしょうか……」
いくら難易度が低いとはいえここはダンジョン。あまり進むのは気乗りしないのですが……。
そう思いながらも奥へ行くと巨大な扉が目の前に見えてきました。
まぁ進むしかないのですが……。
行きましょうか。
扉を開くために
パン! と何かが弾けた音がした後にギギギと音を立てながら扉が開きました。
やはり
では中へ入りましょう。
中は少し光が
凶悪そうな顔に大きな牙、巨大な翼に
「あら、
「……我を見て
あら、流石
これだけでは潰れないようです。ならば次の一手です。
「ぐぉ! い、いきなり何を「
「あ、熱い! せめて
「えぇぇい! 小娘が調子にのりやが……て……」
ピシピシピシ……。
「あ、あの~ちょっと待っていただけませんでしょうか?」
ピシ!
「お断りです! 」
パリン!
「
その魔法と共に
「ふぅこれで終わりですね。こういった光景に慣れるのもどうしたものかと思いますが……。
クリスタ・カウフマンこと魔法王国『カウフマン女公爵』は目の前に現れた青白く光る転移ポータルの所まで行きダンジョンの外へと出るのであった。
―――
後書き
第一章は旅とざまぁがメインになります。
本作の主題は二章からになりますが、クリスタの今後 (婚期)や魔法が気になる方は是非とも「フォロー」や目次下部にある「★評価」よろしくお願いします。
*追記
こんにちは。
本日 (2022/ 9/ 12)から試験的にコメント欄を解放しました。
多忙のためコメントへの返信は一律して行いません。例え誤字脱字報告等でも返さない方針で行こうと思いますのでご理解のほどよろしくお願いいたします。
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