第5話 お前だ!
紙、紙、髪?
何まさか髪の毛を、私の髪の毛を握りしめていたの!?
あたり、髪の毛を美容室で貰って握りしめて死んでいたの。
あなた髪を切ったでしょう!それを握りしめてね
死んだみたいでね、もう放してやってくれる?
うちの息子のこともう放してやってくれる?
名前を呼ぶのもね、考えるのも禁止ね。
ねえわかってるの?わかってるのかお前!
わかるこの気持ち。息子の死を悼むどころか
呪いなんてものに使われてね
私ほんと、君のせいだって思ってね
逃走した君のせいだって
だって君ね、私たちに連絡の一つも寄こさずにこの家に消えてね。
発見したの誰だかわかってるの?
三泊四日、三泊四日だよ。
三泊四日の老人ホームから帰宅した私たち異臭に気が付いてね
わ、か、る?もう玄関に入る前から臭うの。
それでね、中に入ろうと思うとあなた立ってて
扉の内側から鍵を開けてくれてね。
何をしたかと怒鳴りつけて二人を車に戻して乗せて
扉に戻るともうあなたいない。
中で発見してね、扉から出ようとするとあなたは
「ただいま」と言った。
ぞっとしてね、動けないのに上がり込もうとするから止めると
「もうここには来ないから、あの子だって言っている」
死んだよ!死んだんだよ!!
死んでたんだよ!!?
止めてくれ、もうあなたあの家接近するの禁止だから
わかる?禁止だよ。き、ん、しだ!!
私たちが怖いのはあなたなの
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