第261話 吸血鬼と白青鳥

 リィカとフワン。


 この二人が俺たちはの前に立っていると言うだけでかなりの威圧感を感じずにはいられない。


 正直言って面向かっているだけで怖いくらいだ。


「ふぅ...」


 もう一度大きく息を吸い込み俺は落ち着きを取り戻す。


「アルシェ」


「はいっ! 【極・挑発】」


 アルシェに2人の意識が集中した瞬間にシュナがリィカの後ろから殴りかかる!


「シュガーちゃんより早いね、だけどまだ余裕で追えるよ?」


 その瞬間に2人にラカラの放った炎のブーメランが襲う!


「【ファイアーブーメラン】」


「その程度の攻撃など凍らせて差し上げましょう」


 フワンがブーメランを手づかみで凍らせてしまうが...。


「後だよ」


「分かっています」


 ラカラが後ろを取ったのだがそれはフワンの足元から放たれた氷の斬撃により刻まれてしまう!


「他愛のない、1人減りましたね」


 そう余裕を見せる彼女に俺は言ってやる。


「うちのラカラを舐めるなよ」


「...はい?」


 その瞬間! 短剣を振り翳しながらラカラが左右からフワンに襲い掛かる!


「同じ人物が2人!?」


 驚きながらも上空に飛ぶ奴を捕らえるラカラ。


「【ロックオン】! 【8ブーメラン】!!」


 ラカラの投げたブーメランが8つに分かれて奴を襲う!


「ぐっ!!! やりますね」


 流石のやつにもダメージが入ったようだ。


 少しだけ奴の服に汚れがついているのがその証拠だろう。


(戦えているのか? あの2人と?)


 俺はゴクリと息を飲みながら戦局を見守るのでした。

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